ジョブズがIT業界を”セクシー”にする

フィラデルフィアから帰国して、今成田で国内線の乗継便を待っています。

年に1度か多くて2度ぐらいなのでそんなに頻繁ではありませんが、海外に行くときは当然モバイル環境を持参し、その利便性を実感するようにつとめているzackyです。IT環境は時々刻々進化していますので、行くたびに作業がしやすくなっていると感じるのは当たり前といえば当たり前ですが、今回の旅ではかなり大きな変化を感じました。

ひとつは、私自身が持参した環境の大きな変化。MacBook Air 13″の機動力は、やはりすごいです。本ブログでも何度も言っていますが、まずはバッテリの持ちが「ケタ外れ」と言っていいくらいにいい。ディスプレイを開いた瞬間に作業が始められるので、インスピレーションが損なわれない。動作にストレスを微塵も感じない。(私は、ディスプレイは大きいほうがいいという持論の持ち主なので)13インチのディスプレイ上で、いろいろな作業を全く不満なく、エコノミークラスの座席のような狭い空間でも、とても快適にこなすことができます。特に、視力がきつくなってきた私にとっては、13インチで解像度1440X900というバランスが、情報量と視力の点でちょうどいい。HyperMacも持参してきましたが、動画視聴や編集の時間が長くない限りは、必要ない、と感じるほどでした。すなわち、私が必要とする道具としては、ほぼ完璧なものを手にした感覚があります。

そしてもうひとつが、パーソナルコンピューティングをサポートする、現地アメリカでの環境の変化です。

短期旅行者として一番問題なのがWiFI環境の確保だと思うのですが、今回のフィラデルフィアの旅で気づいたのは、スターバックスやマクドナルドでAT&TのWiFiが無料かつ無制限で「誰でも」使えるようになっていたことです。スタバではこれまでにもプリペイドカード’購入で2時間無料という旅行者には便利な制度はありましたが、その制限さえもとっぱらわれたわけで、市街地限定にはなりますが、スタバのコーヒーが好きな私には(地域差はありますが日本の半額以下のところも多いですし)、アメリカ旅行中に通信環境に困ることがまずなくなったと言っていい状態になったわけで、これは非常にうれしいことでした。個別の無料サービスもあるとは思うのですが探すのは結構大変です。「これさえあれば」というオプションがあるだけで、どれほど心に余裕ができるかわかりません。スカイプで安価に通話もできます。もちろんFaceTimeも。ホテルでWiFiが利用できれば、国内にいるときとさほど変わらない作業環境が整います。

実に魅力的です。

なんというか、こういう環境があると、アメリカに行きたくなります(笑)。というのは極端としても、旅行者にもやさしい環境の整備というのは、結構大切なのではないかな、と思います。

思うに、これからの時代、旅行者が「魅力的」だと思えるようなIT環境の整備の如何がその国の観光産業の行く末を左右するような気がします。だからこそ、旅行者も含めてマジョリティーから見て透明性の高い、理解のしやすいサービスの提供がますます必要になるのではないかな、と思います。結局、人が集まってナンボの経済なのですから。分かりにくい料金体系よりは、シンプルな料金体系。通信業者とその関連業者だけの利益を考えるのではなく、シンプルなインフラを整備して流動性を高めることで、結果として社会全体が潤うようなシステムを整備する。リスクマネジメントも大変でしょうが、それは、確かな未来を築くための対価でしょう。一刻も早く情報の流動性が担保されることで、日本の未来を担う真の才能が育つ可能性も生まれる。そんな気がしてなりません。素人ですが、素人だからできる発想というのもあると思います。

イギリスComputingの “Jobs and Zuckerberg are making IT ‘sexy’” という記事が興味深いです。CWJobs(IT人材派遣会社のようです)が5500人のIT従事者に対して行った調査によると、そのほぼ半数が、IT業界は5年前よりもより魅力的な業界になっている、と答えているとしています。業界の半数が、自らの仕事を「魅力的」であると感じる、というのは、業界の規模を考えるとかなりのものではないかな、と思います。

そしてさらに、業界を魅力的なものにした要因として40%の人がiPadを挙げていて、Facebookのマーク・ザッカーバーグとともに、Appleのスティーブ・ジョブズを「ITの世界を魅力的(セクシー)にした人物」だとしています。CWJobsのRichard Nottは、ジョブズが現代のトーマス・エジソンである、とまで言っています。数度の大病を乗り越えたにもかかわらず、あんなにも若々しい佇まいで、きらきらと目を輝かせながら基調講演で語るジョブズ。文字通り若い才能を、いっときも休むことなく爆発させ続けるザッカーバーグ。

つまり、記事では、こうした人物たちが業界を魅力的にしてくれたおかげで、若い才能がそこに集まるようになっている、と言っているわけです。

日本の若い才能は、今、どこに集まっているんだろう。

洋行帰りの途上なだけに少し大風呂敷ひろげて、気持ちだけプチ龍馬な感じで、明るい日本の未来はどんなだろう、と、大きなビジョンを描く努力をしてみるオッサンなzackyでした。

iPadが本領を発揮するシーズンです

サンクスギビングで盛り上がり中のフィラデルフィアにおります。フィラデルフィアは初めてです。いい街です。

時差ぼけ調整がやっぱり下手だなと改めて思い知らされつつ、今は早朝の4時、明日(というか今日)の予定を立てながら、サンクスギビングの雰囲気をヒシヒシと感じています。

今回の出張にはMacBook Airを持参しています。HyperMacも持参しているのですが、ひょっとしたら次はもう必要ないかもしれない、と思えるほどのバッテリ性能を早速誇示しているMacBook Air です。

でも、今回の旅行で印象づけられたのがiPadです。

成田からの国際線、シカゴからの乗り継ぎ便、ダウンタウンのフードコート、と、いろんな場所でフツーにiPadを使っている方々の様子を見ると、なんだか、iPad持ってくればよかった、という気持ちにさせられてしまいました。

いましがたのABCテレビのニュースは、New York TimesのNick Biltonのコメントとともに、サンクスギビングの贈り物のリストのトップにiPadがあがっていると伝えていました。ホリデーシーズンに向かって、iPadがプッシュされている感じが伝わります。

MacBook Airが作業のメインマシンであり続けることは間違いないのですが、最近になってiPadがあったら便利だなー、と思える日常でのシーンがいろいろとあって、MBAとiPadの二台持ちのシチュエーションを考えたりしています。

フィラデルフィアのストアにも早速行ってみましたが、人だかり。

店員さんのTシャツが赤いのは、フィラデルフィアだから? 他との比較ができない今の状況では、少し混乱しています(笑)。iPadの巨大モックもかわいい。

MBA 13"。HyperMacと一緒です。

フィラデルフィアのストア

お客さんたくさん

店員さんのTシャツも文字も赤でした

現実を歪める、っていうのはトロープでしょう。

“Reality Distortion Field”については本ブログでも以前触れましたが、ことあるごとに誰かがこれについて言及します。

今回はRIMのCEO。Cult of Macが “RIM CEO: ‘Distorted Reality’ Puts Apple Ahead of Us” という記事で伝えているのは、17日までサンフランシスコ行われていたWeb Summit 2.oでRIMの共同CEOであるJim Balsillie氏がスティーブ・ジョブズを批判した件です。iPhoneがBlackberryを抜いた(おそらく出荷台数に関するものだと思いますが)という調査を受けバルシリー氏が戦闘モードに入ったとして、彼が「そのリードは “ジョブズの歪んだ心のなか”(引用符筆者)だけのものだ」と言ったと伝えられています。

記事で取り上げられているバルシリー氏の発言は次のようなところです。

“For those of us who live outside of Apple’s distortion field, we know that 7” tablets will actually be a big portion of the market and we know that Adobe Flash support actually matters to customers who want a real web experience”

(アップルの現実歪曲空間の外にいるわれわれにとっては、7インチのタブレットがマーケットでは最大であり、本当のウェブを経験したいと思うユーザーにとってはFlashをサポートしているかどうかが問題であるということも知っている)

“You don’t need to go through some kind of software development kit. That’s the core part of our message. You can use your existing development environment.”

(ソフトウェアを制作するために開発キットを使う必要がない。それがわれわれのメッセージの重要な部分だ。現有の開発環境を利用出来る)

“There’s still a role for apps, but can you use your existing content? Can you use your existing web assets? Do you need a set of proprietary tools to bring existing assets on to a device, or can you use known tools that you use for creating websites?”

(アプリの有用性は認める。しかし、現有のコンテンツを利用出来るか?現有のウェブ環境を利用出来るか?現有の環境をデバイスに持ち込むために独占的なツールが必要か?ウェブサイトをつくるために現有のツールを使えるか?)

と、Web Summitですから、その主旨に合った発言をしております。

バルシリー氏が提示したいのは、アップルの空間とそれ以外のウェブ空間は別のもので、アップルのそれは「歪曲」されたものである、という構図です。

氏は開発者に対して語りかけているため、開発者ではない私にはどちらが正しいかは(万年素人であることは明言しておりますが)わかりません。とはいえ、業界の指向とユーザーの指向のバランスが取れた方向に進んでいくのが当然の成り行きであるのではないか、という推定はしております。

ただ2点、どうなんだろう、というところが。

ひとつは、「本当のウェブエクスペリエンス」は、やはりFlashを用いてしかもたらされないのか、ということ。おそらくFlashがなくてもウェブを(ユーザーとして)問題なく利用できる人の数のほうが、世の中には圧倒的に多いと思われます。ただFlashのドミナントの問題があることでしょうから、このあたりの力関係は、私には根本的にはわかりかねるところです。

もうひとつは、「現実歪曲空間」に関すること。

現実は「変わっていく」ものです。それは、いろんな要因で起こることです。モバイルに関して言うならば、いちモバイルユーザーとして長年いろいろと考えてきた私などにとっては、モバイルデバイスで最も重要な要素がバッテリの持ちであり、これを満足の良く形で提供できているデバイスがほとんどなかった。それを、iPad、そして新しいMacBook Airが見事に実現してしまった。おそらくその重要な理由のひとつが、Flashがない(MBAではデフォルトではインストールされていない)ことです。

もちろん、本当のウェブエクスペリエンス、という指向性と、実用的なモバイル、という指向性は、現在では並行して語ることが難しいものだとは思うのですが、少なくとも、iPhoneやBlackberry、あるいはタブレットデバイスというモバイルにおいては、バッテリの性能を無視しては、ユーザーの支持は受けられないのではないかな、と思うのです。

ユーザーは、ほしいと思う「現実」を選ぶ、と思います。

だいたい「現実歪曲」という言葉を、実際の現実を歪めてる、みたいな説明をしているときに使うというのは、なんだかいただけない気がします。未来を作るために、今を変革する。そのために人を動かすための類まれなるジョブズの才能を、そういう比喩を用いて説明しているわけですから、そこに破綻があるような素振りで本当の現実のほうが違う(「アップルの現実歪曲空間の外にいるわれわれにとって」のところです)みたいに言うのは、あまりカッコヨクないです。

よく考えれば、One More Thing、いらなかった。

「ビートルズのないiTunesなんて」

たぶん、そういうことだったのだ、と思います。

でもやっぱり、Appleが動けばパラダイム変化は起こる。ビートルズの楽曲がiTunesで配信されることの意味は、ポップ音楽の伝説が単にiTunesにやってきた、とういことにとどまらないのではないか、と。

今回の発表がビートルズに関するものである、という予想を決定づけたのはWall Street Journalの “Apple Finally Snares Beatles” という記事でした(昨日のエントリはこの記事を読む前にアップしたので、これを読んでいれば昨日の記事はアップしていなかったかもしれません。まあでも、そういうもんでしょう)。

記事によると、アップルとEMIが合意に達したのは、つい先週とのこと。あまりに突然すぎると思われた今回の発表に関する告知も、コンテンツはすでに準備万端で、この合意を待つのみ、という状況だったからなのでしょうね。

で、EMIが合意した一番の理由が、最終的には金銭的な問題だった、ということです。2007年にTerra Firma Capital PartnersがEMIを買収したとき、Terra Firmaはシティグループから27億ポンド以上の借入をしていたことに加え、今年中盤には、さらなる資本注入がなければEMIとしての存続が危ぶまれていたとのこと。

一方、解散から29年(追記:なんでやねん。もちろん39年デス)を経た2009年においても、ビートルズはアメリカでは3番目に(たぶんフィジカルメディアだと思いますが)アルバムを売ったアーティストであり、その枚数は330万枚であるとのこと。

で、iTunesがビートルズに来たことの意味が重要なのは、これがビートルズだけの問題にはとどまらない、ということでもある。ビートルズがきっかけとなり、デジタルでの楽曲販売に難色を示していたAC/DC、ボブ・シーガー、キッドロックなどの大物たちにも変化が見られるのではないかというわけです。記事では、MetallicaやLed Zeppelinが、昨今のデジタル環境においては仲間はずれだった、としていて、こうしたアーティストたちのデジタル環境での底上げが期待される、ということも暗示されています。

記事ではその後延々とアップル(ビートルズの)とEMIとアップル(ジョブズの)の長年にわたる確執の歴史が展開されております。

42歳の私は、ビートルズは後追い世代です。でも私が小学生6年生まではジョン・レノンは生きていました。まあ、アーティストとしてのビートルズを意識したのは、当時ファンだった横溝正史の映画『悪霊島』に Let It Be が使われてから、ということにはなりますが。

今の20代30代の方がビートルズにどのような印象を持っていらっしゃるかは分からないのが本当のところなのです。私なんかはそういう意味では、ビートルズのリアルには少しかすっている世代だ、ということになります。ただ、常にそこに存在していながらも、完全には理解できていない、というイメージが、私にはあります。アルバムも全て持っているけど、結局原体験ができていない。

で、私が音楽に夢中だったのは主に80年代から90年代初頭にかけてなのですが、そのころと今とのメディア環境を比べてみたとき、一番違うのは、音楽もそうですが、映像へのアクセシビリティです。80年代といえばMTVの時代です。音楽を聴くだけのものから、日常のお茶の間で「観る」ものに変えたMTV。でも、ビデオで録画することもままならず、MTVやSony Music TVやベストヒットUSAが始まる時間を待ってようやく見れる、という時代。

考えてみれば、映像のインプットって、かなりあやふやなんですよね。それほど簡単にアクセスできるものではなかったから。ビートルズでさえそうです。いわんや他のアーティストをや。

今回のビートルズについては、音源の豊富さに加えて、映像コンテンツの豊富さにもポイントがあるのではないか、と思われます。

私もいろいろと想像をふくらませていたものですから、ビートルズだけだとわかったときには、あれ?と少し思いましたが、改めて思えば、ビートルズはそれに値するアーティストなのだ、と。

それとやはり、「アップル」は禁断の実だ、ということなんでしょう(笑)。扱いが難しい。

『アラビアン・ナイト』には「3つのリンゴ」という話もあり、リンゴが「葛藤の象徴」だということでもあります。この話から、さらに延々と話が続いていくのです。

ビートルズの「アップル」、そのりんごの絵のモチーフになったのはマグリットの青りんご、そしてジョブズの「アップル」。ビートルズのアップルとジョブズのアップルは、非現実(シュールレアル)なインターフェースに介在されているわけです。一筋縄でいくわけはありません(笑)

おまけに、日本人にとってはリンゴといえばリンゴ・スターですものね。リンゴなんか、もう70歳ですよ。

ほらね。

ビートルズ原体験世代じゃない、おまけにビートルズの大ファンでもない、という私ですら、少し考えを巡らせるといろいろと思いが溢れてくるのがビートルズなんです。そういう存在なんです。だからFab Fourと呼ばれたんです。

そういう伝説が、今iTunesにやって来たんです。

各国版ざっと見ましたが、http://www.apple.com/**/the-beatles/のページの写真は2種類ありますね。

あー、4人の顔をじっくり見るの、久しぶりだなー。

まあ、オッサンの戯言、と思ってください。でも、私のような人間が、世界中に少なからず(というかかなり多く)いる、と私は思います。やはり、これはえらいことです。

Apple TV、クラウド。そして未来のために必要なこと。

いやー、話題騒然ですねー。アップルのサイトのトップページにティザーが出ています。もう見飽きたとおっしゃるかもしれませんが、ここはひとつ記念として本ブログでもスクリーンショットを。

フィーチャーされるのがiTunesのクラウドサービスであることはほぼ確実視されています。(追記:完全なクラウドサービスというよりは、ストリーミングサービスから始めるといったところが妥当な線だろう、というのがApple Insiderの記事の主旨です。勇み足な感じになってしまいすみません。もちろん完全クラウドなら御の字なのですが・・・)

クラウドの利点のひとつは、データを持ち歩くことなくデータを参照することができることです。そのデータは自分のものであったり、共有されたものであったり、一定の料金を払って得られるものであったり、タダで使えるものであったり、といろいろなわけです。世の有象無象もその中には入っています。

iTunesで利用できるサービスは映画、Podcast、YouTube、ネットラジオ、そしてもちろん音楽など、様々にあります。日本でもAppleTVが発売され、私も先週心斎橋のストアで購入いたしました。映画はもちろん、PodcastやYouTubeなどがAppleTVというデバイスを通じて直接「テレビ」の大画面で観られるということのメリットをひしひしと感じておりました。クラウドサービスが来れば、モバイル環境でのコンテンツの利便性が飛躍的にアップすることになります。さらにはAppleTVでの利点もいろいろと見えてくるでしょう。

ただ、いろいろと考えさせられることがなかったわけではありません。

それはアップルの哲学に関することです。

ご存知の通りアップルは、自社が提供することになるサードパーティによるアプリケーションやコンテンツの審査を非常に厳しく行う、とされています。この「クローズド」なシステムが、開発者の仕事の自由さを奪う、という批判があります。「ネットの中立性」概念の提唱者とされているコロンビア大学の法学教授Tim Wu氏は、やはりスティーブ・ジョブズによる統制の強さを懸念している、との意見を、新著でも述べています。

もちろん、自由な開発環境が、開発する側の自由度を高めることは確かだと思いますし、そういう間口の広さをネット「そのもの」が維持し続けることで、素晴らしいものが作られるための環境が担保されることは必要だとは思います。

ただ、サービスを使う側の人間としてはどうか。

例えばAppleTVは、言わば、ネットとテレビの画面が直結するようなイメージで捉えても大げさではないようなネットを利用したサービスなわけです。

こうしたサービスが利用できるようになり、ユーザーとしては何をしたいか。

私なら、家族と一緒に、提供されるサービスを利用したい。

家族には子供もいます。

Podcastのコンテンツを見ようとすると、見たいと思ったセサミストリートと同じ画面に、過激ではありませんが、少々エロティックな絵も混在しているわけです。

ここなんですよね。

審査を通過したものばかりであるはずのコンテンツにでさえ、小さな子供たちと観るときには少々気をつかってしまうものが混在する。親としては、オープンな環境に子供を晒すことは断じてよしとはできません。親として、子供に与えるものの選別は必ずしたい。ただ、そこに映ってしまっているものを排除することはできないんです。万が一ここにポルノグラフィーが入ってくれば、このような観点からサービスを利用しようと考えるユーザーの選択肢からは、完全にそのサービスは排除されることになる。

ネットと日常が直接結ばれるようなイメージが当たり前のものものとなる時代、ネットと日常を介する「インターフェース」を選ぶ権利が、ユーザーにあってもいい。

AppleTVは、小さいデバイスながら、強力なインターフェースです。私のような、例えば子供と一緒にネット上のコンテンツを観たい、それも、安心して観たい、と思うようなユーザーにとって、今のところ利用しようと思える唯一のものがAppleTVになるのでは、と思います。

ネットの中立性とアップルの審査の厳しさは、もちろん関係性がある事象ではありますが、なぜ開発者をコントロールしたいのかについてのジョブズの根本的な意図(もちろんこれが究極の理由だと言うつもりはありませんが、少なくとも理由の一部ではあります)を斟酌せずに、アップルを批判するのは的はずれなのではないか、という気がしています。

親として、子供の未来を見据えるときに、これはとても重要な問題なんです。

スコット・フォーストールが2011年の顔になるか

先日、Forbesの “The Name You Need to Know in 2011” という企画にリマインドされ、世界で初めての本格的なiPad教育についての記事を書きました。Forbesのこの企画は、2011年の1月に同名の特集を組むために読者の意見を募る、というものらしいのですが、ここにきて、Appleのソフトウェア部門上級副社長のScott Forstallの名前があがってきました

記事にはこうあります。

******

先日のアップルの決算発表の際、ジョブズはアップルを “software driven company”(ソフトウェアによって導かれている会社)だと述べた。一番早いペースで売れているデバイスに入っているのは? iOSだ。また先月のイベントでは、iOSから発想されたアイデアがデスクトップに再利用されたことも我々は知った。続く数年間は、アップルの新製品でソフトウェアが中心的役割を果たすと言っても間違いないであろう。

だから、スコット・フォーストールに注目だ。彼はジョブズと一緒にNeXTからアップルにやってきて、いまや1億台のiPhones、iPad、iPodを動かしているiOSプロジェクトを率いている。また彼はアップルという会社を救うことになるOS Xアーキテクチャの設計に当初から関わっている。

******

ここはひとつわれわれの力で、スコットを来年のForbesの顔に、というのはどうでしょう。

Daring “Riceball” !?

ご訪問いただいているみなさま、ありがとうございます。

文系脳な私ですが、アップルが好きでアップルについてのブログをはじめて1年が経ちました。

本ブログをやめるわけではもちろんありませんが、もうひとつ同時に立ち上げていた英語ブログも、装いも新たに再開します。その名も

Daring Riceball(笑)。

もちろんJohn Gruberの名ブログ Daring Fireball のパクリです。

音楽や映画や本(主に英語圏?)などについて私なりに思ったことを、日本人として海外に向けて発信する、という、まあ草の根な試みであります。今のところ音楽の話題が多くなりそうな予感。なので主な使用言語は英語になると思います。あと、この前の前のエントリでもザック・スナイダーの映画について書いたのですが、やはりこのあたり、テーマが大きく乖離しているので、きちんと棲み分けをしたほうがいいという気持ちもあります。

まあ、ここで宣言しているのは、なるべく頑張って継続させたい、という気持ちからでもありますが、お時間がありましたら是非どうぞ。

MacBook Airのバッテリー計測結果 (1)

MacBook Air 13.3インチモデル(1.86GH、128G Flash SSD、2Gメモリ)のバッテリーの駆動時間を計測してみました。

ちょうど今、使用開始からアップル公称値の7時間が経過しましたが、残り8%です。

使用開始時、過充電防止機能が働いていたのでしょうか、満充電で97%の状態でした。

昨日午前7時頃からAC電源から切り離し、現在その翌日の午前5時なのですが、断続的に使用しています。使わないときはフタを閉じ、ストップウォッチもも当然止めていました。輝度は、4つ目から6つ目まで(なるべく4つ目)を維持しました。Wi-Fiはもちろんオン、ウェブブラウジングも使用後はウィンドウを閉じる、あまり多くのウィンドウは開かない、と多少気遣いしながらでしたが、それでも普段と同じような使い方をしていました。7時間のうち1時間30分ぐらいはすくなくともウェブブラウズしていた印象です。SafariもしくはChromeを立ち上げて、ページを開いていた時間はもっと長いでしょう。

加えて、途中2時間強、充電が切れかかっていたポケットWi-Fiに給電しながらこの結果です。これがなければもっと伸びているはずです。

ただ、当然ながら動画は消耗がてきめんに現れました。2分のYouTube動画で2%ぐらいは減った感じです。

余計なことをせずにテキスト入力中心でさらに気遣いをしながら使えば、私は10時間と言いましたが、これは十分可能なのではないかと思います。

また測ってみます。

ザック・スナイダーの新作Sucker Punchを早く見たい

私zacky、Zack Snyderという映画監督が好きなのですが、2011年春にはこのスナイダー監督による新作Sucker Punch(サッカー・パンチ)が公開されるようです。精神病院に入れられてしまった女の子がロボトミー手術を回避するためにヴァーチャル世界に入り込んで鍵を集めるために敵と戦う、というのが大筋らしいのですが、とにかくスナイダー監督の真骨頂は、その映像の迫力にあると思われます。ただ、がむしゃらに敵を倒す。それだけ。プロットは殆ど関係ないといっていい(笑)感じがします。

300Watchmenなどでここ数年ファンを増やしているスナイダー監督ですが、アメコミから一転、Sucker Punchでは日本のアニメ、というか日本(もしくはアジア)が視野に入ってきましたね。

とりあえず、300を見たときの衝撃は今でも忘れられません。テルモピレー(テルモピュライ)の戦いで西欧(=理性)へのアジア(=野蛮)の侵攻を防いだスパルタのレオニダス賛美な(この設定自体がそもそもすごい)おバカ映画と言えばそれまでですが、おバカがあまりに徹底されているがゆえの強烈なインパクト。それに、そのインパクトの効果を高めているのが、絵に雑味がないこと。映画の世界観に必要のない要素は徹底的に排除されている感じがします。映像は極めて審美的。Watchmenでもそうでしたし、Sucker Punchもトレーラーを見る限りではそんな感じですね。(確か)FF VII以来ゲームをやっていない私ですが、やはりゲームの感覚と似ているのでしょうか。観客を映画に集中させるための理屈を徹底させた、よく考えれば理屈の通らない話についての映画。だからつまりプロットは関係ない(笑)。ヒーロー自身が持つ味はありますが。

あ、でもWatchmenのストーリーは非常に重層的ですし、監督がストーリーてリングできない、と言っているわけではないです。むしろうまい。

Sucker Punchは当初3Dで作られるということだったらしいのですが、結局そうはならなかった。その理由が「3Dは必要ない」とのこと。個人的には世の3Dブームには全く関心がない私ですので、こうしたこだわりにも妙に親近感をおぼえたりしています。

トレーラーで使われている音楽はLed Zeppelin (“When the Levee Breaks”)とSilversun Pickups (“Panic Switch”) です。はまってるなあ。

公称値より持つMacBook Airのバッテリーって一体・・・

JEITA測定法によるモバイル機のバッテリー駆動時間にしろ、10.15モード燃費測定法にしろ「7割が目安」と自分に言い聞かせ、これまで生きてきました。

なのに。公称値より長く使えるなんて。

こんなのは初めてです。先日も新しいMacBook Airのバッテリーの持ちについて、公称値の7時間(13.3インチです)より長く使える気がする、と書いたのですが、やはりちらほらと同様の意見が見られるようになりました。

本ブログによくコメントを下さる香港在住のisaacさんも、発売と同時に、私と全く同じモデル(13.3インチ、128G、2Gメモリ)をご購入になり、やはり私と同じくバッテリーが1時間で10%程度しか消費しない、という報告を頂いています。そういえば私は最近あまり読んでいませんでしたが、John Gruberが彼のブログDaring Fireballで、公称値はFlashをインストールしてのものであるとアップル関係者から聞いた(“Apple told me that their “wireless productivity” battery life test was performed with Flash Player installed on the new MacBook Air models.”)と述べていた、ということもisaacさんから教えていただきました。

で、新MacBook Air発表時のジョブズによるキーノートを見なおしてみると、始まって1時間17分あたりからバッテリーの説明に入るのですが、実際のバッテリ駆動時間を反映させるために “more stringent test”(より厳しいテスト)を課したとジョブズは言っています。今回はスクリーン上の “7時間” という表示の左の “wireless web” という説明にさらに ”Better battery test” と注をつける念の入れようで、いま見てみるとかなりバッテリーの機能強化について強調していたことがわかります。

初代MacBook Airの発表時のプレゼンですでに、MacBook Airはワイヤレスマシンだ、だからワイヤレス環境下での実際の駆動時間を反映させている、とジョブズは言っていました。公称5時間に対し、軽度の作業ならほぼカタログ値、悪くても4時間以上は持っていたので、他のモバイル機よりも正直な数値を出しているなという印象は強かったですが、今回は、公称値よりも長く使えるという、驚くべき事態が起こっています。

実は、新しいMacBook Airが出る前の本ブログでの記事で「4〜5時間の持ちしか保証できないデバイスが新製品として登場しても、インパクトははっきり言ってありません」などとぬかしていたんですが、この7時間という数字をみたときに、じゃあ実質6時間程度か、うわ微妙、などと考えていたわけです。だから、権利問題の関係ですでに発売が中止となってしまったHyperMacを買うほどのバッテリーフェチの私としては、そもそも今回は買わない、と固く(笑)心に誓っていたので、その誓いを守るには、まあある程度の材料にはなるかな、とも思ったわけです。

ところがそんな無理矢理なマイナス思考は、アップルならやってくれるに違いない、という期待感にすぐに豹変し、固い誓いは2日後(実質的には翌日)には脆くも破られてしまったわけですが、うれしいことに、覚悟していた時間の2倍近く使えることがわかったということになるわけです。

いい意味で期待が裏切られるわけですから、うれしくないわけがない。ただ、当然、これは売る側に誠実さがなければ、できないことではないか、と思うわけです。

こういうところにも企業の姿勢というものは表れてくるものなのだろうな、などと思っていると、自分は自分を正直に表せているだろうか、などと、少し反省したい気分になってきました。

フォロー

Get every new post delivered to your Inbox.