Google様。サポートって大切だと思います。

Nexus Oneのサポートをめぐって問題が発生しているようです。

PC Worldの “Google Faces Deluge of Nexus One Complaints” という記事によると、Googleのフォーラムに、Nexus Oneのサポートをどこに求めていいかわからないユーザーの不満が殺到しているとのことです。Nexus OneはGoogleがGoogleとして初めて売り出したハードウェアです。Apple Insiderの記事ではこれをMicrosoftがXboxを発売した時の状況になぞらえ、それまでソフトウェア中心にビジネスをしてきた企業がハードを売り始めたときに直面する問題だ、としています。

私自身、Googleのサービスを使っていて分からない問題にでくわしたときに、しばしばフォーラムの議論にたどり着きますが、確かにこれは本当にオーセンティックな回答なんだろうかと訝りながら、試行錯誤しながらいつの間にか問題が解決、あるいは問題があったことを忘れる、ということが何度かあった気がします。

しかしスマートフォンとなればそうはいかないのではと思います。高機能なものとはいえ、手にするのは高度なリテラシーを持つ方ばかりとはかぎりません。日々使うものですし、初心者が手にしたとき、その人にでもわかるような説明が用意されていてしかるべきです。Googleは、自社が直接販売する製品に対して、その用意がどうやらできていなかったようです。そのような人は手にとるべきではない、という気持ちがそもそもあったとするならば、Googleというのは所詮その程度の会社である、ということになります。

Googleのサービスが様々な知識を持った人が参加するフォーラムによって支えられていることは私でも知っていますし、そうすることでオープンな開発環境がある程度担保されるというメリットも理解しています。だからといって、ハードウェアについても同じ理屈が成り立つとは限りません。ただ(もちろん初期対応の不手際は歓迎されるべきものではありませんが)初めての試みに関することである場合、いくぶん寛容に構えることもときには消費者に求められる態度ではあるでしょう。Googleはこれまでこの方法で飛躍的な発展を遂げてきたわけですし、今回の件では彼らにハードウェアを売るノウハウが無かった、という単純な事実がわかっただけだと言えます。でも、だからこそ、私はこの問題をめぐるGoogleのこれからの対応が、これから消費者がGoogleという会社を評価していく上での重要な試金石になるんじゃないか、と思います。ストリートビューや書籍のデジタル化など、権利をめぐって散々議論を巻き起こしてきた企業です。消費者の権利に関するこの問題に関しても注視していきたいと思います。

数年前に私がカナダに長期で滞在しはじめた頃のことです。

ようやく住むところが決まり、Bell Canada(日本で言えばNTTのような大手の電話会社)のDSLインターネットを引くことに決め、端末一式をショップで受け取って下宿先で接続を試みたのですがまったく要領を得ず、さすがにこれは無理だということでサポートに電話したときのことです。電話口からの指示に従って1時間ほど散々いろいろとやってみたのですが結局原因がわからず、もう一度原因を考えてみる、と言って電話を切ったのですが、その1時間というもの、慇懃すぎず、かといって無礼でもなく、まるで友人であるかのように自然な感じで接してくれたサポートの方の対応は、これから長く続くカナダでの生活を前に、言いようのない安心感を与えてくれました。たまたま良い人にあたったということかもしれませんが、でもすごく助けられた思いがしたことは確かです(結局このときの不具合は電話そのものがその部屋に開通していなかった、というオチにもならない理由が原因でした(笑))。

本当に必要な時にサポートしてもらえない状況って、消費者にとっては非常なストレスになります。私はめったに電話をしないほうですが、カナダでのこの時と、MacBook Airのハードディスクが、度重なる自転車での移動(カゴに入れることが多かったので振動が直に伝わってしまっていたかもしれません)により逝ってしまった時には、すがる思いで(これは日本でですが)電話しました。もちろん軽い気持ちで電話をする人もいるんでしょうけど、にっちもさっちも行かなくなって、すがる思いで電話をする人もいると思います。普段なら突き止められて当然と思えるようなしょーもないことでも、何らかの原因で、いかんともしがたい難題になることって、あると思うんです。

モノやサービスって、サポートと一体になっていて当然だと思うのは、消費者としては、ある程度は許されることだと思います。それができないなら、最初から作るな、と。

Googleにはふだんから非常にお世話にはなっている部分もあるので忸怩たる思いもありますが、Nexus Oneのサポートをめぐって不満が噴出していることについてのこの記事を読んだ時、とっても複雑な思いに駆られました。

私が支持しているアップルは、現在では立派なサポート体制を築いています。もちろん問題も多いとは思いますが、こういう体制を構築する努力をしている企業だからこそ支持したいと思う、という気持ちが、やっぱりあるのかな、と、今回のNexus Oneに関する記事を読んで思いました。

2 Responses to Google様。サポートって大切だと思います。

  1. kiza より:

    完全に同意です。

    重数年前、まだ娘が幼かった頃、おばあちゃんから海外にいる娘に発売されたばかりのトミー(現:タカラトミー)の綿菓子を作るおもちゃが送られてきました。親がついている時はトランスを経由して100Vで使っていたのですが、目を離した隙に、220Vにつないでしまい、トランスが焼けてしまいました。

    現地では売ってない商品だったので、日本のトミーに電話して、「送り返したら修理していただけますか?」と問い合わせしたところ、年配の男性の声で、「それはお困りでしょう。代金は結構ですから、新しいものをお送りします。壊れたものは廃棄していただいて結構です。」と言っていただき、すぐに(運賃含めてすべて無料で海外まで!!)送っていただきました。本当に感激しました。娘も大喜びでした。(電気は怖いものだという教育的効果もありました。)

    それからトミーの大ファンになったのは言うまでもありません。(娘はもう覚えていないと思うので、少し残念ですが。)真心のこもったサービスとはかくあるべしと心に刻みました。

  2. zacky1016 より:

    kizaさま

    kizaさんのコメントを読み、困ったときのありがたいサポートの経験って、すごく貴重なものだと改めて感じました。場合によっては人もつくるのかな、と。
    企業にとってみれば、本当に困っている人とクレーマーを区別することは、たぶん本質的に無理だと思うし、大変なことだとは思うのですが、サポートも含めて商品やサービスの価値である、つまりサポートは付加価値ではなくて、商品そのものの価値だ、というような発想を多くの人が共有できれば、いろいろと良くなっていくのかな、と記事を書いていて思いました。
    このたびはコメントありがとうございました。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。