読んでいただいてこそのサイト(ブログ)です(ペコリ)

最初は備忘録の域を超えることなどないだろう、と始めた当ブログですが、MarrさんApple-Style所長さんに導いていただき、少なからずの(というか私的には想像を超えた多くの)方々に読んでいただけるブログになりました。ただ、やはり継続的に書くというのはなかなかに大変だな、と実感しているこの頃です。読んで頂いている読者のみなさんにも、読んでいただくことでためになる、役立つブログでありたい、と、思っています。

と、拙ブログ読者の方々のことを考えている時に、例のMichael ArringtonのEverybody Forgets The Readers When They Bash News Aggregatorsという記事にでくわしました。この記事でアーリントンは、Mark Cuban(NBAチームのオーナー、HDNet会長などを務める起業家)がアグリゲーター批判したことを問題視しています。

“The word that comes to mind is vampires . . . .  When you think about vampires, they just suck on your blood.”

(「浮かんだのは吸血鬼という言葉だ。吸血鬼って、誰かの血を吸って生きているだけだろう?」)

キューバンのこの発言を取り上げたMedia Daily Newsの記事は「歯に衣着せぬ億万長者且つ扇動者であるMark CubanはGoogleとその他のアグリゲーターを「たかり」かそれ以下だとして批判した」としているのですが、アーリントンの主旨は、キューバンがこうした態度を示すことは、業界人でもある彼自身のためにはならない、ということのようです。

記事によるとキューバンは、Googleニュースなどのアグリゲーターがニュースサイトの情報を「盗んで」そのことで利益を出していることを批判し、Wall Street JournalやNew York Timesなど課金制をすでに導入あるいは導入予定のニュースサイトを擁護しているわけです。これまで単なる読者目線でネットで記事を読んでいた私は、こうした問題が存在することを知ってはいましたが、ネットでの「書き手」目線で改めてこのことについて考えたとき、とても難しい問題だな、と思いました。

私も普段、TechCrunchやTWiTなどをソースとして、つまりいわばニュースの二次利用をしながら自分なりに記事を書くことが多いです。もちろん私の場合、記事を書くことは全くの非営利活動(笑)です。

アーリントンのキューバン批判はこのニュースの二次利用に関係しています。素人目に見てもアグリゲーターが行っていることはニュースの二次利用なわけで、そこに利益が絡んできていることは、確かにどうなんだろう、と思うふしもある。

昔は「従来型の新聞社」のサイトから情報を得ていたが、今や「世界は根本的に不可逆的に変わって」しまい、TwitterやFacebook、またはアグリゲーターから情報を得ることがほとんどである、とアーリントンは言います。そして「従来型の新聞社」がアグリゲーターをブロックすることは、大きく見るならば、「自分のサイトの記事を読んでくださいというお願いを読者にしたくない」と言っているのと同じだ、と言うのです。

Marrさんがアップルと出版社の権利の駆け引きについて書かれていた記事の内容とも関連すると思いますが、アーリントンの記事を読むと、電子媒体で閲覧する情報の対価(これが延いてはハードコピー上の情報の価値に影響を及ぼすことになりますが)についての議論がまだまだ始まったばかりなのかな、という印象をますます強くします。先は長いのかな、と。

アップルに対して辛辣に見える時があるアーリントンには「なにおぅ!?」と思うときもあるのですが、アンディ・ルービンをジョブズの後継者かも、とする彼の記事に見られるように、彼のテクノロジー業界全般のことを見据えたようなビジョンに対しては、感服させられます。

ただ、どちらもどちらだ、と思ったりもするんですよね。新聞記者が経験と能力を発揮して取ってくる記事についてはやはり報酬が支払われるべきである。で、そうした第一ソースの焼き直し「だけ」で利益を得るようなやり方には賛成できないけれど、アグリゲーターなどは、一定の技術的投資があってこそ成り立つわけだし、そうしたアグリゲーターから一定のトラフィックが従来型の新聞社サイトに行っていることは確かだから、アグリゲーターを批判ばかりもしていられないのでは、と素人ながらに思ったりします。もし従来型の新聞社サイトが何らかの形で課金する場合、そうしたアグリゲーターなどからのトラフィックを遮断した上でもそれ相当の利益があると見込んだことになるとしか考えられませんが、実態はどうなんでしょう

アーリントンの言葉で言えば、従来型の新聞社は “the losing team” であり、その反対が無料でニュースを配信し続けるニュースサイトである、ということ。彼の世代は従来型の新聞社サイトを見ない、とも言っています。アーリントンは1970年生まれ、私は68年生まれですが、確かにネットでニュースを読むことに限って言うなら、無料で見られるサイトしか巡回していません。一時期は紙媒体の新聞にこだわっていたんですけど、最近は書評欄などのコラムを除けばほとんど読まないかもしれない。むしろ、Twitterなどから非常にコアなニュースを知ることができる、と実感している今日この頃です。

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3 Responses to 読んでいただいてこそのサイト(ブログ)です(ペコリ)

  1. おでこ says:

    こんばんは、zackyさん。
    おっしゃることよくわかります。記者などの個人の取材能力は必須としても出版社や新聞社のような高固定費組織はこれから厳しくなるということでしょうか・・http://ascii.jp/elem/000/000/494/494819/index-2.html

  2. zacky1016 says:

    わお。早速のコメントありがとうございます。
    池田氏の記事、参考になります。ありがとうございました。これまでの制度の中で生きてきた人がますます厳しくなる、という問題もあるわけですね。「中抜き」と言っても、それが必要だった、ということもあるでしょう。けど、何でも形骸化してしまうと問題が起こる可能性はあるんでしょうね。
    それになるほど、高固定費組織が厳しくなる。ということは能力のあるフリーランスに注目が集まる、ということになる、ということでしょうか?
    「どちらもどちら」と書いた本心は、紙媒体の本が好きな私自身もいたりして、正直よくわからない、ということになる。
    今日の記事は、すこしフライング気味で書いてしまったので主旨がブレてます。今回はアーリントンの業界ディフェンスロジックがいつもながらですけど大したものだな、と少々感心した、ということだけなのですが、それがうまく書けませんでした。修行です。

  3. おでこ says:

    いつも丁寧な返信をいただき恐縮です。ありがとうございます。
    今回のzackyさんの投げかけ、時代の流れが答えを出すのではないでしょうか。
    百貨店のように総花的でどこの百貨店でも同じような品揃えしか出来ない、しかも高価格という業態の衰退・・
    これからはより早く、より安く、ユーザーが知りたいニュースだけを選択する、そんな時代になっていくのかも??

    何か、今は過去のものがどんどん壊れて行く、幕末のような時代ですねぇ。ということで龍馬伝見ねば、です。(2度に渡って失礼しました)

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