iPadはネットブックの後を継ぐ、だけじゃない。

なかなかiPhoneのことが考えられない(笑)。

iPadがネットブックの後を継ぐか、という問題提起をしているロイターの記事を読んで思うことがありました。この記事ではMSIやASUSといったメーカーを引き合いに出して、iPadが登場した今、ネットブックが活躍する余地は残っているのかということが論じられています。実はこれはD8でジョブズと対談したWalt MossbergもiPadの米国発売前に指摘していたこと(モスバーグはネットブックどころかノートPCに取って代わる可能性も示唆していますが)で、D8でもこの辺りのことをジョブズに質問していました。

2007年、従来のノートPCに比べて格段に安価で且つおおむね軽量なEeePCを代表とする「ネットブック」が登場しました。おかげでパソコン業界のすそ野は相当に広がったことは間違いないと思います。

でも、ネットブックもやはりキーボードにディスプレイにマウス、という従来のノートパソコンのヒューマンインターフェースを維持していたわけで、こうしたPCの佇まいそのものに入り込めない人としては、いくら価格が下がったからといっても、マシンそのものに触手が向かないわけです。

先日のiPad祭り、お店のお客さんを巻き込んでのまさにお祭りになりました。

お店の他のお客さんとの会話が次第に活発に・・・

周りのみなさん、気さくに話しかけてくださってとても楽しかったのですが、話しかけてくださる方それぞれに「いやー、欲しいんだけど、迷ってるんだよねー」「あ、これ話題ですよね。さわっていいですか? うわーすごーーい。これいいですねー」「面白いアプリとかあるんですかー?」などなど、すでにかなりご存知の方もいらっしゃればiPadなんて名前初めて聞いたという方もいらっしゃって、いろいろなご意見を伺えたのはとても良い経験でした。

そんななか、「私、パソコンとかもよーわからへんから、こういうの苦手やったけど、これやったら面白そうやなー」と仰る女性がいらっしゃって、ああ、今まで電子機器に触れたことすらほとんどない方にもiPadはアピールする製品なのだな、ということを感じました。

デバイス大集合、再掲

つまり、今まで電子デバイスについて「全く」知識や関心がなかった人にも訴えるのがiPadである、ということかな、と。iPhoneを持っているからもういい、とか、ノートパソコンやネットブックをすでに持っているから、iPadはいらない、という結論に至る方も当然多くおられるとは思います。ただ、われわれが案外見過しがちなのは、世の中、電子デバイスに関心がない、関心を持つ時間的余裕もない、という方のほうが当然大多数を占めているということ。

「iPad祭り」でのみなさんの反応を見ると、むしろ「今まで携帯以外の電子機器に興味さえなかった人々」の掘り起こしにこそiPadの真骨頂があるのかも、と思ったりしました。「そんなの見ればわかるだろう」と仰る方もいらっしゃるかもしれませんが、それは今だから言えることで、振り返ってiPad登場前の一連の議論のことを思うと、「ニッチ」な製品になるだろうということは散々語られたのですが、その議論の多くはすでに電子デバイスを持っている人がノートPCやモバイルなどと「違う」どのような使い方ができるか、ということで、今まで電子デバイスを使ったことすらない人が使う可能性については、されてはいたかもしれませんが、議論の中心にはなっていなかったのではないか。そもそもiPadが「成功するか否か」ということも誰も確実にはわからなかったのですから。

アップルが目指してきたことの一つに、ユーザーにとって操作しやすいインターフェースの開発があります。初代から第3世代までこそホイールにボタンのコンビネーションでしたが、2004年以降のクリックホイールに一本化されたiPodはアップルの思想が顕著に現れることになった製品です。タッチパネルによってデザインはさらに洗練され、ボタンが一つだけのiPhoneやiPadの存在を今われわれは見ているわけです。

「ユーザーフレンドリー」という言葉は諸刃の剣のようでもあります。玄人好みのユーザーは近寄らなくなる。同時に、デバイスの知識がそれほどなくてもデザイン性などに魅力を感じてアップル製品を買う人が増えれば増えるほど、サポートに費やすコストは増すことになる。

ただ、そうした「フレンドリー」さは、電子書籍やインターネットデバイスなどといった使用法に関する議論を越えたところで、電子機器を使う人のすそ野を広げることにつながるわけです。つまり、従来のデバイスのインターフェースには魅力を感じなかった人も電子デバイスを使うようになる、ということがここでは重要かと思われます。

幸いアップルには、Genius BarやOne to Oneサービスなどによるユーザーへの徹底したサポートサービスがあります。幸いというより、アップルはこの両面を常に担保してきた。逆に言えば、充実したサポートがあるからiPadのような製品が出せた、とも言える。

ユーザーが増えたからサービスの質が・・・という声が聞こえないように、アップルには是非がんばってもらいたい、と思います。

One Response to iPadはネットブックの後を継ぐ、だけじゃない。

  1. ピンバック: Top Posts — WordPress.com

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。