ジョナサン・アイヴ、デザイン教育について。

昨日、iPhone 4についてのジョナサン・アイヴのインタビュー記事を紹介したのですが、昨日の続きがあります。CORE77が産業デザイン系の雑誌ということで、記事の筆者Rain Noeがデザインを学ぶ人へのアドバイスをジョニーに求めていました。その辺りを。

“While [design schools today may have] sophisticated virtual design tools, the danger in relying on them too much is that we can end up isolated from the physical world. In our quest to quickly make three-dimensional objects, we can miss out on the experience of making something that helps give us our first understandings of form and material, of the way a material behaves–‘I press too hard here, and it breaks here’ and so on. Some of the digital rendering tools are impressive, but it’s important that people still really try and figure out a way of gaining direct experience with the materials.”

([今のデザインスクールでは]高性能な仮想デザインツールが使えるけれど、そうしたツールに頼りすぎてしまって現実の世界から隔絶してしまいかねない危うさがある。手のこんだオブジェクトが三次元ですばやく作れる一方で、形と素材を、そして素材の振る舞いをまずは理解させてくれる何かを作って「ここを強く押しすぎてしまったからここが壊れた」といったことを経験するチャンスを逃してしまっている可能性がある。デジタルのレンダリングツールには素晴らしいものもあるんだけど、マテリアルを直接経験できる方法を模索したり考えたりすることのほうが、実は未だに重要なんだ)

iPhone 4を経験することについても同じことが言えるけど、素材への直接経験がキーになる、と筆者が述べてアイヴのコメントに続きます。

“It’s very hard to learn about materials academically, by reading about them or watching videos about them; the only way you truly understand a material is by making things with it….”

(素材について本を読んだりビデオを見たりして学問的に学ぶというのは非常に難しい。ある素材について真に学ぶ唯一の方法は、それで何かをつくることだ)

ジョニーは、何年もかかって自分自身の手で自分自身のものを作ることでマテリアルを深く理解することができる、と説明します。

“And it’s important to develop that appetite to want to make something, to be inquisitive about the material world, to want to truly understand a material on that level.”

(そして大切なのが、何かを作りたい、マテリアルについてもっと知りたい、その本当のところを理解したい、という欲求を高めていくこと)

学生がデザイン学校を卒業した後は、情報に遅れないようにするにはどうすればいい?と筆者はジョニーに聞きます。ジョニーの答えは、「職場で学べ」ということ。

“For a designer to continually learn about materials is not extracurricular,” Ive points out, “it’s absolutely essential.”

(デザイナーにとっては、素材について学び続けることは課外活動じゃない。それは絶対に欠くことのできないことなんだ)

・・・・・・・・・

インタビューは以上です。

私はデザインについては素人ですが、ジョニーの主旨は非常によくわかる気がします。実際に関わっている方にとっては、ひょっとしたら理想論に聞こえる部分もあるのかな、と思いますが。ただ、ジョニーの言っていることって、「いかに本質を見極めることが大切か」というところが基本だと思いますので、デザインの世界にかかわらず、いろんな世界で応用できることなのかもしれないな、と思います。私がジョニーに興味を持っているのも、私の好きなアップル製品のデザイナーだということもありますけど、彼の発想法が、私自身が日頃かかずらわっていることどもにも応用できるかもしれないな、と思っているからかもしれません。

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