「Amazonはアップルに感謝すべき」

なんて言っているひとがいます。

昨日、Amazonでのハードカバー本の販売冊数が電子書籍を抜いた件についての記事を紹介しましたが、今日はそのフォローアップ記事について。

BNET IndustriesがAmazon Should Thank Apple for Increased E-Book Sales(電子書籍のセールス増でアマゾンはアップルに感謝すべき)という記事を載せています。

記事では、昨日本ブログでとりあげたアマゾンの主張が「疑似データ」として箇条書きされた後、「確かにアマゾンは成功しているが」として、次のように述べられています。

Frankly, comparing e-book sales to hardcover sales seems like the misdirection of a magician. Hardcovers are premium-priced. People who are more price sensitive buy paperbacks. E-books are even cheaper, so comparing the two market segments doesn’t mean much.(率直に言えば、電子書籍とハードカバーの比較は手品師のやりかたみたいなものだ。値段を気にする人はペーパーバックを買う。電子書籍はさらに安い。だからハードカバーは電子書籍の比較対象にはならない)

さらに続けて、Kindleが値段を下げたのは、Barnes & Nobleが価格を下げたから仕方なかったんだろう?この四半期の販売増の理由を自分たちの手柄にするのはおかしい、と述べた上で、こう続けます。

So what could have? The Apple (AAPL) iPad. In under three months, Apple sold 3 million units. My guess is that Amazon doesn’t want to pin down the number of millions of Kindles it sold because it would be fewer than iPads sold. Keeping in mind that the first iPads started to ship in early April, let’s remember that Amazon already announced the iPad edition of Kindle software in mid-March. Kindle was among the first applications available. It’s availability is the one new thing that Amazon did that could have affected the entire quarter.(iPadがなかったらどうなっていた?この3ヶ月間アップルはiPadを300万台売った。おそらく、アマゾンはKindleが売れた数を突き止めたくないはず。なぜならiPadよりも売れていないからだ。iPadは4月初めに発売された。アマゾンはKindleアプリをiPad用に提供すると3月半ばにはすでに告知していた。これは覚えておいたほうがいい。Kindleは最初に入手できたアプリのひとつだった。この四半期全体に影響を与えていた可能性がある)

最後には「「まあまあ」と背中をたたくんじゃなくて、ジェフ・ベゾスはスティーブジョブズを抱きしめるべきだ」なんて書いています。

確かに、アマゾンがずっとKindle自体の販売数を公表していないことについては、数字自体がポジティブな効果をもたらさない可能性があるからだろう、という予測はつきますし、だからこそ、”Tipping Point”(転換点)として、今回のハードカバー本と電子書籍の販売数の比較を示したことについて、ちらほらと反発めいた発言が出ているのもわかります。

本当に “tipping” な状況かどうかは疑問が残りますが、ただ、書籍の通信販売から電子書籍の導入に至るまで、業界を先導してきたアマゾンにとって、「ハードカバー」という本の一様式の販売数が電子書籍に「抜かれた」ということが意味するものが大きかったというのは、わかる気がします。

昨日も書きましたが、本が好きで、好きな作家がいれば、だれしもハードカバーの本を買ったことがあると思います。つまり、紙の本の存在意義とか、それこそ本の歴史というか威厳というか、そういう象徴的な価値をハードカバー本に、私はやっぱり見いだしてしまう部分はあります。そういう象徴性が、新しいメディアに取って代わられた。これはつまり、象徴的な「転換点」ではなかろうか、と。

もちろん、昨日の記事を読んでいて私も腑に落ちない点が多々ありましたし、実質的にはペーパーバックの販売数とか、売上高とか、そういうことが明るみに出ないと全然本当のところはわかりません。でも、アマゾンがそういう「象徴的」なことを示したかった、としたなら、まあ仕方が無い発表の仕方だったのかもな、と思います。

今回の記事では最後に「何でもっと直接的にお互いビジネスしないんだ」みたいな不満が述べられていますが、素人が言うのも何ですが、ビジネスってそんなに単純じゃないですよね。お互いがステークホルダー。アップルとグーグルの広告をめぐる関係を見ると、よくわかる気がしますが・・・

3 Responses to 「Amazonはアップルに感謝すべき」

  1. maksii より:

    どうも、初めまして。
    「Amazonはアップルに感謝すべき」って話と少しズレて申し訳有りませんが。

    なんで、みんなは電子ブックの話をする時に、体積の話をしないんですか?

    iPadが出る時に000円の本を読む為に5万払うのか?
    って話が出てたんですが、、
    払うでしょう!!体積が増えない本!!!10万円ですら安いです!

    読み直したい本が見つからなくて、買い直した事なんて皆さん有りますよね!

    今、これを書く為に座っている椅子も寝るときは本置き場なのに(泣)、、
    なんでみんな体積の話をしないんですか〜〜

  2. ピンバック: Top Posts — WordPress.com

  3. skyworker71 より:

    「iPadはすでにkindleの出荷台数を超えた」という分析も出てます。
    http://bit.ly/cz6PWN

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