Andoroidからアップルへの贈り物

FortuneのAndroid’s gift to Appleという記事からです。

“Google may, paradoxically, be making the world a better place to sell iPhones”(逆説的にみえるが、グーグルはiPhoneの立場を有利にしているかもしれない)という1文から始まる記事は、GoogleのフリーでオープンなAndroid OSがヴァイラルに広まることでスマートフォンの価格は押し下げられ、優位に立つiOSにはプレッシャーがかかり、アップルの収益も減るだろう、というのが、大方の予想ではないか、と読者に投げかけます。

しかし、8大ベンダーが販売する端末の価格を調査したHorace Dediu氏(Asymco)によると、そうした予想とは全く違うことが起こっている、Androidが導入されて以来、iPhoneの平均販売価格は実質的にはむしろ上がっている、というのです。

青が8大ベンダーの平均価格、オレンジがApple(つまりiPhone)を除いた平均価格です。たしかに、iPhoneが発売された2007年以降、青とオレンジの差(つまりiPhoneと他端末の価格差)が増加傾向にあります。そしてAndoroidが市場投入された今年第2四半期頃から全体として平均価格は急激に上がっている。

これはどういうことか。

Dediu氏によると、スマートフォン市場は急激に拡大している(年90%)ため、実質的な競争はスマートフォン同士というよりはむしろスマートフォンと普通のケータイの間で起こっていて、価格を下げる必要に迫られているのは普通のケータイ会社のほうである、とのこと。デディウ氏は「スマートフォンと普通の(つまらない)ケータイのどちらをつくるかだけが価格決定力に関係する。スマートフォンをつくれば、より高く価格を設定できる。これはプラットフォームに関係ない」と言います。

デディウ氏の主張は、プラットフォーム間の競争という観点からだけでなく、スマフォとスマフォでないケータイも含め、市場全体を視野に入れて調査されるべきだ、というものです。「Androidは販売価格を下げることなしに市場を拡大している。ある意味、アップルにとってもこれは良いニュースだ。通話だけの端末ばかりがある市場に比べて、スマートフォンがたくさんある市場であれば、iPhoneにも手が届きやすい。これまでも、アメリカではRIM、ヨーロッパではNokiaとの競争にあってもiPhoneの牽引力は保たれてきた。スマートフォンはモバイルブロードバンドのインフラを充実させ、よりセンスのいい、自覚的なユーザーも増えてくる」とデディウ氏は言います。

記事のしめくくりでは、”Maybe letting Google CEO Eric Schmidt sit on Apple’s board of directors wasn’t such a bad idea after all.”(Google CEOのエリック・シュミットがアップルの重役になる、というのも、長い目で見れば悪くないアイデアだ)とまで言っています。

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2 Responses to Andoroidからアップルへの贈り物

  1. isaac says:

    長文失礼します。 また、できるだけApple fanのバイアスは排除したつもりです。

    物の見方は両面性があるな~と痛感する記事ですね。私はむしろ「Appleが他の7社を助けた」と読みました。(実際は6社を助けているようです。 理由は後述します。)

    それまで下がる一方だったASPが、iPhoneの登場で売値の高いSmart phoneが日の目を見た事で、7社のASPの下落傾向に歯止めがかかった(反転した)と考えます。
    例えばNokiaの場合、全機種のASPの推移は下記。(出典は決算資料。)
    4Q/2005 EUR 103 (US$122…その時のUS$:EURで換算、以下同じ)
    4Q/2006 EUR 89 (US$114)
    4Q/2007 EUR 83 (US$120)
    4Q/2008 EUR 71 (US$94)
    1Q/2009 EUR 66 (US$85)
    2Q/2009 EUR 64 (US$83)
    3Q/2009 EUR 64 (US$91)
    ——
    3Q/2010 EUR 65 (US$83)

    と、1Q/2009までは一貫して下がってきましたが、その後はずっとEUR 60台の前半で下げどまっています。第二位、第三位のSamsung, LGにしても、Smart phoneの比率が上がっていなければ、NokiaのDumb phoneのシェアを値段を下げて取りにゆくしかないので、Nokiaも含めてASPは下げどまらなかったと思います。

    因みに、Nokiaのdumb phoneのASPも1Q/2009以降、全く下がっていません。ですから、「価格を下げる必要に迫られているのは普通のケータイ会社のほうである」という見方は間違っていると思います。

    ではなぜNokiaの総合ASPが上がっていないかと言うと、意外にもSmart phone (& mobile computerというセグメント分けですが)のASPが急激に下がっているからです。(Q1/2009 = EUR 190 ===> Q3/2010 = EUR 136) だから、Nokiaは世の中のSmart phone比率が上がっても総合ASPが上がらないという結果になっています。Nokiaだけは現在のトレンドに乗ることが出来ていないと言えると思います。(理由はSymbianが時代遅れだからの一言に尽きると思います。)

    それにしても、iPhoneはたかだか3%程度のシェアです。 対して7社のシェア合計は75%前後です。Apple一社を加えることでASPが2割程上がると言う事ですから、いかにiPhoneの販売価格が飛び抜けて高いかと言う事がよく分かる記事ですね。(Appleの発表でもASPはずっとUS$600前後です。)

    失礼しました。

    • zacky1016 says:

      返信遅くなりました。
      なるほど。このあたり、Fortuneの記事を読んですぐ「ほー」と思ってしまったので、やっぱり勉強不足だなーと思ってしまいました。
      現在続々とAndroid製品が登場するなかで、正直全く状況についていけていない感じがして、ニュースから情報を仕入れようと思いいろいろ見ているのですが、なんだかまだだめです。クリスマス休暇中、電器屋さんでいろいろ見てきます。とはいえ、年内に片付けないといけないことがいろいろあるんですが(汗笑)

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