これからは Mac = PC ということで

1月6日、ついに Mac App Store が “開店” 、とのアナウンスが先日アップルのウェブサイト上でありましたが、このアナウンスのなかのアップルCEO スティーブ・ジョブズのコメントとして引用されている部分を読んで、ちょっと思ったことが。

“The App Store revolutionized mobile apps,” said Steve Jobs, Apple’s CEO. “We hope to do the same for PC apps with the Mac App Store by making finding and buying PC apps easy and fun. We can’t wait to get started on January 6.”

「App Storeはモバイルのアプリに革命を起こしました。PC向けアプリについても、Mac App Storeで同じことができればいいと思っています。PC向けのお気に入りアプリを探して買うことが楽しくなります。1月6日が楽しみです」

スティーブ・ジョブズは、”PC”って言っています。

私の記憶(貧弱な記憶なのであてになりませんが)によると、こういう公的なアナウンスでジョブズがMacのことをPCと表現したことはなかったのではないかと思うのですが。IDCなどの統計でも通常MacとPCは区別されていますし、Macユーザーだからこそ “Mac” と “PC” は使い分けるというのがこれまでの習わしでした。わざわざジョブズのコメントとして、この発言を引用しているのには、やはり意味があるような気が。

“Get a Mac” CMシリーズが今年上半期で完全に姿を消したのも、こうした戦略を見越してのことだったのでしょうか。今回のジョブズの声明は、これからはMac ≠ PC (PC/AT互換機由来?) じゃなくて、Mac = PC (Personal Computer) で行く、という意思表明のように思われます。

2011年にSandy BridgeをMacBookラインに投入か

Apple to tap Intel’s graphics for future MacBooks“という記事でCNETが伝えるところでは、2011年に発売するMacBookシリーズにはNVIDIAは採用せず、Sandy Bridgeを搭載することをアップルが決定した、とのことです。

来年1月6日から行われるCESでインテルが発表する予定の最新プロセッサ、Sandy Bridgeですが、グラフィック機能の強化が見込まれるということで、13インチ以下MacBookシリーズに(今のところ)採用を決めた、とのことです。MacBook ProラインにはAMDのチップセットを採用するとのことで、NVIDIAについては現在のところ先行きが不透明な様子。

Sandy Bridgeはメインプロセッサにグラフィックスチップが直接接合された初めてのGPU統合型CPUで、インテルにとっては分岐点となる可能性も秘めた製品です。

Insight64のNathan Brookwoodは、13インチクラスの以下のサイズの製品にGPUを配置する余裕がないことを考えると、機能をアップさせるにはSandy Bridgeといった統合型のCPUに依存せざるをえない、とアップルが判断した可能性があること、もし採用されればこれまでの約2倍のパフォーマンスが期待できること、などを指摘しています。

企業国家アメリカのロックスター、スティーブ・ジョブズ。

MarketWatchの “2010 CEO AWARDS” 発表にともない、“The rock star of Corporate America” という記事でRuss BrittがCEO of the Decade に選ばれたアップルCEO スティーブ・ジョブズについての総評を行っています。冒頭のまとめは次のようなものです。

Steve Jobs is known as both mercurial and visionary, part rock-star CEO and part master salesman, a meticulous micromanager who can drive his employees to distraction — and one of the most important figures in American industry in the past half-century.(機知縦横、明確なヴィジョン、ロック・スターなCEO、優れたセールスマン、社員をイライラさせるほど細部にまで口をはさむ管理者。これらがスティーブ・ジョブズの人となりとして知られているところだ。そして、彼はまた、過去半世紀におけるアメリカの産業界で最も重要な人物のひとりである)

「ほとんどひとりの手でiPodとiTunesで会社を窮地から救い、その後タッチスクリーンのiPhoneでポータブルデバイスの革命を起こし、iPadでPC後の時代の案内役を買ってでている」と、アップルとジョブズのここ10年を端的に説明し、以降特に目新しい内容の記述はありませんが、過去10年のアメリカで最も優れた経営者であることを証明するために、ジョブズがいかに稀有な経営者であったかという点が強調されているように思われます。

テック業界のシンクタンクEndpoint TechnologiesのRoger Kayは “It’s on par with Thomas Edison and Alexander Graham Bell in terms of its total impact”(全体のインパクトという点ではトーマス・エジソン、グラハム・ベルに匹敵する)とジョブズの業績を評価し、記事の筆者のブリット自身はジョブズをウォルト・ディズニーになぞらえています。同業他社が業績不振のときにアップル製品はその付加価値によりかえって業績を上げたこと、ピクサーを立ち上げてディズニーの最大株主になったこと、アップルストアの成功など、ジョブズの賞賛すべき業績が挙げられます。

もちろん代償がないわけではない。「ジキルとハイド」としてのジョブズ(Roger Kay)、社員を無作為に解雇してまわったジョブズの過去の逸話(そしてそれがジョブズのアップル追放へとつながる)についての言及。そして強いられる徹底した秘密主義。業界アナリストRob Enderleはジョブズを「子どもの面倒を見てもらいたいと思えるような人物ではない」とします。しかし同時に「経営者としては秀逸だ」とも言う。

The Second Coming of Steve Jobsの著者Alan Deutschmanは “Everyone focuses on his incredible successes. Part of the equation is he’s also had plenty of flops in his career. Part of being so innovative is you have to actually be risk taking. You can’t give lip service to it, like everyone else does”(ジョブズの驚くべき成功譚にばかり焦点が当てられるが、実のところ成功の裏には数多くの失敗があるのも事実。リスクを取らなければあれだけの革新者になるにはなれない。口先だけのお世辞だけでは済まない話だ)として、そうした「代償」に意味付けをしているようにも見えます。

2001年にiTunesが発表され、2003年にはWindows機に開放、そしてこれまでに2億7千9百万台のiPodを売り、トータルで477億ドルの利益をiPodとiTunesからあげているアップル。iCon: Steve Jobsの著者Jeffrey YoungはiPodとiTunesがいかにアップルの運命を決定づけたかについて、iPodとiTunesがジョブズに “religion” を与えた、と表現しています。

記事はその後、iPhoneでのタッチスクリーンの採用、PC後の時代を見越したiPadの導入、MacBookの売上の好調など、最近のアップルの動向をなぞっていきます。

MarketWatchという媒体の性質上、記事の最後は “Red Flags”(危険信号)というセクションでしめくくっていて、アップルの株主や消費者にとっての最大の関心事である、ジョブズ自身の健康問題、そして、アップルの後継者の問題について、ジョブズが何ら回答も、示唆すらもしていない、ということを問題視しています。

ただ裏をかえせば、これは自らの生き方をも、ある種商品価値化するような佇まいの表れなのかな、と考えられます。アップルの製品と同じく、少し先の未来を予想させつつ、でも実際にそれが起こるまで誰にも答えはわからない。観る者をはらはら、わくわくさせるような、まさに「ロック・スター」な佇まいこそが、アップルという会社が、そしてスティーブ・ジョブズという人物が存在していることの意義なんだろうな、と思ったりするのです。

Appleのトラック

iOSの年、と言っても過言ではないような2010年も終盤にさしかかった10月下旬、アップルCEOのスティーブ・ジョブズは “Back to the Mac” を宣言しました。iLifeを発表、2o11年発売の新OS X (Lion) 紹介、そして、長くアップデートが待たれていた新パッケージのMacBook Airが登場したわけです。アップルの真骨頂はここにあり、といった具合にMacの存在感が極限まで高められたイベントでした。

にもかかわらず。

MacWorldのJason SnellがComputerWorldに Apple’s Truck という記事を書いているのですが、今後Macがずっと今のような状態を保っていくのかといえば、やはりいずれはMacの一部はiOSに限りなく近いような特徴をもつものに変化していくのではないか、と主張しています。この変化はすぐには起こらないが、いずれは「iOSで動く伝統的なコンピュータ」をアップルが作るであろう、としています。今年6月に行われたD8カンファレンスでジョブズが “PCs are going to be like trucks”(PCはトラックのようになっていくだろう)として、こうした変化に不安を感じる向きもあるだろう、と言ったことを引き合いに、アップルのコンピュータ製品は2極化していくのではないか、という予想をしています。

ひとつは、「普通の人々」のための方向性。つまり、メールやウェブブラウズ、ゲーム、仕事用の文書作成、などといった情報ツールとしてのMacのありかた。世の大方の(たぶん数十億人の)人々が使う目的はこれであり、こうした人々はジョブズにとっては「乗用車」のドライバーである。そしてこうした人々が使うデバイスはiOSが請け負うだろう。iLifeやLionがiOSスタイルの単一ウィンドウのインターフェースを採用するのはこの先駆けになる。

もうひとつはトラックドライバーのためのもの。より強力なパワーでコンピュータを操作する。カスタマイズし、自動化し、システムの深層までを使いこなし仕事をこなす。(あるいは仕事では必要ないが、楽しみのためにトラックを運転したいと思う人もいる。)アップルがこうした方向性を廃止することはないが、現在あるMacの方向性はこちらである。(ヘビーな作業をMacでできるようにすることでiOSを軽くすることができる点についてはJohn Gruberも指摘している。)

事実上、コンピューターユーザをこのように2分化することは可能であり、長い間実際そうであったが、コンピュータ産業は、こうした2分化に対応しきれていなかった。ただ、日常の作業だけできればいい、と思っている「普通の」ユーザにも過剰なシステムを強いてきた。そもそも初代のMacからずっと、ジョブズ(すなわちアップル)のヴィジョンは “computer for the rest of us” を提供する、というものだった。

というのが、ComputerWorldの記事の主なところです。

そういえばジョブズはコンピュータを “bicycle for the mind” とも言っていましたね。車より軽い(笑)。

乗ること自体に頭を使わなければならないような、あるいはメンテナンスにやたら時間のかかる自転車に、普通の人は乗らない。デバイス自体は、目的ではない。何かの目的を果たすためのデバイスとして、コンピュータを使う。

ただ、愛着のある自転車なら、いつもきっちりメンテナンスして、きれいにみがいて、いつでも気持よく乗れるようにしたい。私にとってのアップル製品は、まさにそんな感じだな、と思います。

Toronto Starは、“It’s all about apps” という記事で、ソフトウェアの配布についてはApp Storeのようなワイヤレスハブを通じて行われるようになる、アップルもGoogleもRIMもMicrosoftも、方向性は同じだ、とやはりアプリケーションソフトのあり方に関する示唆をしています。iOSの目玉機能であるAppStoreがどれほど充実するかによって、iOSの、またiOSが実装されるであろうMacOSの利便性が、そして普及が左右されることは言うまでもないでしょう。

そういえば新MacBook Airが出る前に、これに乗っかるOSに関していろいろと憶測されましたが、本ブログではOS X「が」iOS「に」統合される、という逆転の方向性を示したComputerWorld の Jonny Evans の記事を紹介していました。次期OS Xの発表によって明らかになったことは、OS XにiOSの機能が統合される、という、考えて見れば当然の成り行きともいえる方向性でした。

ならば、以降問題になってくるのは何か。私的には、平成鸚鵡籠中記さんも紹介されていましたiPadとノートのハイブリッド製品(このパテントについては、上のJonny Evans関連の拙記事に、その原型となるパテント情報があります)あたりが(ひょっとして)発表されるころが、ひとつのポイントになってくるのかな、という感じがします。

現時点では、キーボードをつけたとしても、ヘビーな文書編集の作業などにはiPadはまだかなり力不足な感じがします。iOSが今後、メールやウェブブラウズ、ゲーム、仕事用の文書作成、などといった情報ツールとしての機能を、マルチタスクを含めてどの程度までブラッシュアップしてくるかによって、私のようなヘビーな文書編集を日常的に行うユーザがiOSオンリーな環境に移行できるかどうかが決まってくる気がします。

(タイトルとの整合性がいまいちだったのでここから追記)

ComputerWorldの記事の最後にはつぎのようにあります。

There will always be computing truck drivers out there–and I know that most readers of Macworld fit in that group. Steve Jobs clearly believes that there will always be a need for the computer industry to build trucks. The only question is, does Apple want to remain in the truck business for the long haul? If it does, the Mac will have a good future as Apple’s truck.(コンピュータ業界のトラックドライバーは常に存在する。MacWorldの読者のほとんどは、このグループの人たちだ。コンピュータ産業がトラックを作る必要性はつねにある、とジョブズが考えていることはあきらかだ。ただ、唯一の疑問は、長期的に見てアップルがトラックビジネスに留まりたいと思っているかどうかだ。もし思っているなら、アップルのトラックとしてのMacの未来は明るいだろう)

たしかに、iOSデバイスが完全に単独で使えるようになった場合、iOSデバイスはMacOSに依存する必要がなくなる。iOS的な作業で十分、という人にとっては、母艦の存在はむしろ目障りだったりするし、母艦が必要だから、それが面倒くさいから、モバイルを買わない、というような人も結構多い気がします。

私は、ライトなトラックユーザーといったところかな。Macは仕事で使うけど、楽しいから使う、という側面もあるし、iOSも使う。やはり、トラックユーザーのための品揃えをアップルが無くしてしまう、というのは、考えにくいところです。

(追追記)

ジェイソン・スネルも上で引用していたグルーバーの記事“What’s with the Mac doomsayers?”について、maclalalaさんが記事を書いていらっしゃいます。スネルの記事はMacWorldの記者としてグルーバーの記事に反応した意味合いもあるようですので、合わせてご覧いただければと思います。

IS03などを横目にAppleの統合化思想を再考してみる

最近、iPhone、iPad、MacBook Air 13インチ、MacBook Pro 17インチの4つをTPOにより使い分けています。App StoreがあるのでiPhoneとiPadは完全に互換的な環境が作れていますし、現在でもiPhoneやiPadとMacBookの連携はシームレスと言っても問題ないですが、まもなくMacにもApp Storeがやってくるわけで、さらに利便性が上がりそうな予感です。

私の場合、情報を閲覧(入手)し、少しの(ときには多くの)インスピレーションを交えてその情報を編集する、という作業を日常的に行なっています。インスピレーションの比率が高くなるとき(そうした時に限って気分が乗らなかったりするのですが)ハードやソフトの操作系のことで面倒なことが起こると、途端に作業効率が落ちます。アップル製品を使う前はこれが問題になっていたのですが、環境を完全にアップル製品にシフトしてからは、非常に生産性が上がりました。何を隠そうこのブログ自体がそのことの証明になっています。過去一年間にこのブログで書いた文章の量を見ると、自分で驚いちゃいます。仕事にその熱意を回せ、と(笑)。そういう意味で少し反省していたりして、最近すでにそうなっていますが、少しブログ更新のペースが落ちそうな予感はしています。でもそうならないように頑張りたいとも思っています。

それは置いといて。

日常の作業は時に非常に骨が折れます。実際のところ、私がアップル製品を使う理由は、①こうした日常の作業をいちばん「楽に」させてくれるからにほかなりません。そこに②UXのよろこびやデザインの素晴らしさといったおまけがついてくるわけです。(でも①と②の順番は、逆になるときもありますし、それがアップル製品の魅力でもあります)

日本で最初にiPhone 3Gが登場して2年半、IS03やGalaxyなどの魅力的なデバイスが出始めています。これは素晴らしいことだと思います。もちろん覚えておくべきなのは、同業各社が現在提示しているこれらデバイスの設計思想の基本的なところはiPhoneのそれに非常によく似ていること。リチャード・ドーキンスではありませんが、モバイルデバイスのエコシステムにおいてはiPhoneはいわば「ミームだまり」のようなものなのかな、と思います。つまり、優れているがゆえに、その技術が全体として発展的に生き延びていく。ジョブズがiPhoneで初めて示したマルチタッチディスプレイを持ったオールラウンドなモバイルデバイス、という基本思想は、アップル製品「以外」の製品にも受け継がれていっているわけです。

iPhone登場からすでに3年半、本当に競争力のある製品が出てきて「しかるべき」ですし、昨今の技術の進歩のスピードを考えるとこれまでにそうした製品が出てこなかったことがむしろAppleの先進性を証明する状況だと言えるわけで、これはあらためてやっぱり大したものだな、と思ったりします。

個別の製品の競争力が拮抗してきたとして、すっかりAppleに転向した私ですが、じゃあ文系のモバイル横好きの私が、他のちょっといいかもしれない製品に飛びつけるのか。

それはやはり難しいなあ、と考えます。

例のオープンかクローズドかの議論について、前回のAppleの決算報告でジョブズが次のように言っていたことを思い出します。

In reality, we think the open versus closed argument is just a smokescreen to try and hide the real issue, which is, “What’s best for the customer – fragmented versus integrated?” We think Android is very, very fragmented, and becoming more fragmented by the day. And as you know, Apple strives for the integrated model so that the user isn’t forced to be the systems integrator. We see tremendous value at having Apple, rather than our users, be the systems integrator. We think this a huge strength of our approach compared to Google’s: when selling the users who want their devices to just work, we believe that integrated will trump fragmented every time.

(実のところ、オープン対クローズドの議論は、本当の問題を見えにくくするための単なる煙幕にすぎない、とわれわれは考えます。本当は「消費者にとっては、断片化(分裂化)と統合化の対立のなかで、何がベストなものなのか」が問題なのです。われわれは、アンドロイドは極めて断片化されているものだと考えています。日を追うごとにどんどん分裂している。対して、アップルは統合化モデルを追求することに努めていますが、このときユーザーにシステムを統合することを強いることはありません。われわれは、ユーザーではなく、アップルという会社がシステムインテグレーターになることに価値を見出します。このことが、Googleなどと比してわれわれのアプローチは非常に強力であると考える理由です。ただ「使えるデバイス」が欲しいと考えるユーザーに対して売る場合、統合モデルが断片化モデルに常に勝つと、われわれは信じています)

And we also think that our developers could be more innovative if they can target a singular platform, rather than a hundred variants. They can put their time into innovative new features, rather than testing on hundreds of different handsets. So we are very committed to the integrated approach, no matter how many times Google tries to characterize it as “closed.”

(そしてデベロパーは、たくさんの変種がある環境よりひとつのプラットフォームを利用することが前提になることでより革新的な仕事ができると考えています。何百もの異なるデバイスをテストすることなく、製品そのものをいいものに仕上げることに時間を注ぐことができる。だからこそ、Googleがこうした状況を「クローズド」だとしてなんども批判しようとも、われわれは統合化アプローチに心血を注いでいるのです)

これを読むと、私はまさにジョブズが想定する消費者のひとりだ、と思います。

私は現在ではアップル信者ですが、それは、アップルが私の生活を極めて充実させてくれる環境を与えてくれてこそなんです。以前はテクノロジーの勉強もしておいたほうがいいと思って言語を少しかじろうとしたこともありましたが、そもそも素人です。時間もなければ才能もない。そんな人間が生半可に足を踏み入れられるものではない。ならば、信頼に値するメーカーの製品を使い、消費者としてものを言うほうが懸命だ、と考え方を変えました。

結果、アップルの統合化された環境の中で、極めて生産的な生活を送ることができています。

モバイル好きな私の一部分は、もちろん新しいデバイスに関心があります。ひょっとしたら試してみることぐらいはするかもしれませんが、結局のところ少し機能が拮抗してきたからといって、アップルが提示している統合的で効率的な環境を捨てることは、今のところ考えられません。

結局は、自分が一番大事だ、ということなんですけど(笑)。でも、そういうわがままな感じの私の要求に答えているのが、まさにAppleという会社の製品なんですよね。

近い将来にしんどい仕事があるときは、その先の楽しい予定のことを思いながら、その場をしのぐ(笑)。たぶん誰でもやっていることだと思いますが。

Appleの戦略って、これですよね。新しいOS X、AppStore for Mac、新しいiPad(?)、さらにはクラウドサービスなどなど、ユーザーの気持ちをわくわくさせるような可能性を常に用意して、たまに裏切るかもしれませんが、大体は当ててくる。最近は打率が高すぎて、嬉しいことであると同時に、こちらの懐事情も大変です(笑)。とはいえ、私の場合も、iPhoneとMacBook Airの組み合わせだけでも事実上事足りている気がします。iPadとProはいわば贅沢です。おかーちゃんごめんなさい。

ジョブズがIT業界を”セクシー”にする

フィラデルフィアから帰国して、今成田で国内線の乗継便を待っています。

年に1度か多くて2度ぐらいなのでそんなに頻繁ではありませんが、海外に行くときは当然モバイル環境を持参し、その利便性を実感するようにつとめているzackyです。IT環境は時々刻々進化していますので、行くたびに作業がしやすくなっていると感じるのは当たり前といえば当たり前ですが、今回の旅ではかなり大きな変化を感じました。

ひとつは、私自身が持参した環境の大きな変化。MacBook Air 13″の機動力は、やはりすごいです。本ブログでも何度も言っていますが、まずはバッテリの持ちが「ケタ外れ」と言っていいくらいにいい。ディスプレイを開いた瞬間に作業が始められるので、インスピレーションが損なわれない。動作にストレスを微塵も感じない。(私は、ディスプレイは大きいほうがいいという持論の持ち主なので)13インチのディスプレイ上で、いろいろな作業を全く不満なく、エコノミークラスの座席のような狭い空間でも、とても快適にこなすことができます。特に、視力がきつくなってきた私にとっては、13インチで解像度1440X900というバランスが、情報量と視力の点でちょうどいい。HyperMacも持参してきましたが、動画視聴や編集の時間が長くない限りは、必要ない、と感じるほどでした。すなわち、私が必要とする道具としては、ほぼ完璧なものを手にした感覚があります。

そしてもうひとつが、パーソナルコンピューティングをサポートする、現地アメリカでの環境の変化です。

短期旅行者として一番問題なのがWiFI環境の確保だと思うのですが、今回のフィラデルフィアの旅で気づいたのは、スターバックスやマクドナルドでAT&TのWiFiが無料かつ無制限で「誰でも」使えるようになっていたことです。スタバではこれまでにもプリペイドカード’購入で2時間無料という旅行者には便利な制度はありましたが、その制限さえもとっぱらわれたわけで、市街地限定にはなりますが、スタバのコーヒーが好きな私には(地域差はありますが日本の半額以下のところも多いですし)、アメリカ旅行中に通信環境に困ることがまずなくなったと言っていい状態になったわけで、これは非常にうれしいことでした。個別の無料サービスもあるとは思うのですが探すのは結構大変です。「これさえあれば」というオプションがあるだけで、どれほど心に余裕ができるかわかりません。スカイプで安価に通話もできます。もちろんFaceTimeも。ホテルでWiFiが利用できれば、国内にいるときとさほど変わらない作業環境が整います。

実に魅力的です。

なんというか、こういう環境があると、アメリカに行きたくなります(笑)。というのは極端としても、旅行者にもやさしい環境の整備というのは、結構大切なのではないかな、と思います。

思うに、これからの時代、旅行者が「魅力的」だと思えるようなIT環境の整備の如何がその国の観光産業の行く末を左右するような気がします。だからこそ、旅行者も含めてマジョリティーから見て透明性の高い、理解のしやすいサービスの提供がますます必要になるのではないかな、と思います。結局、人が集まってナンボの経済なのですから。分かりにくい料金体系よりは、シンプルな料金体系。通信業者とその関連業者だけの利益を考えるのではなく、シンプルなインフラを整備して流動性を高めることで、結果として社会全体が潤うようなシステムを整備する。リスクマネジメントも大変でしょうが、それは、確かな未来を築くための対価でしょう。一刻も早く情報の流動性が担保されることで、日本の未来を担う真の才能が育つ可能性も生まれる。そんな気がしてなりません。素人ですが、素人だからできる発想というのもあると思います。

イギリスComputingの “Jobs and Zuckerberg are making IT ‘sexy’” という記事が興味深いです。CWJobs(IT人材派遣会社のようです)が5500人のIT従事者に対して行った調査によると、そのほぼ半数が、IT業界は5年前よりもより魅力的な業界になっている、と答えているとしています。業界の半数が、自らの仕事を「魅力的」であると感じる、というのは、業界の規模を考えるとかなりのものではないかな、と思います。

そしてさらに、業界を魅力的なものにした要因として40%の人がiPadを挙げていて、Facebookのマーク・ザッカーバーグとともに、Appleのスティーブ・ジョブズを「ITの世界を魅力的(セクシー)にした人物」だとしています。CWJobsのRichard Nottは、ジョブズが現代のトーマス・エジソンである、とまで言っています。数度の大病を乗り越えたにもかかわらず、あんなにも若々しい佇まいで、きらきらと目を輝かせながら基調講演で語るジョブズ。文字通り若い才能を、いっときも休むことなく爆発させ続けるザッカーバーグ。

つまり、記事では、こうした人物たちが業界を魅力的にしてくれたおかげで、若い才能がそこに集まるようになっている、と言っているわけです。

日本の若い才能は、今、どこに集まっているんだろう。

洋行帰りの途上なだけに少し大風呂敷ひろげて、気持ちだけプチ龍馬な感じで、明るい日本の未来はどんなだろう、と、大きなビジョンを描く努力をしてみるオッサンなzackyでした。

iPadが本領を発揮するシーズンです

サンクスギビングで盛り上がり中のフィラデルフィアにおります。フィラデルフィアは初めてです。いい街です。

時差ぼけ調整がやっぱり下手だなと改めて思い知らされつつ、今は早朝の4時、明日(というか今日)の予定を立てながら、サンクスギビングの雰囲気をヒシヒシと感じています。

今回の出張にはMacBook Airを持参しています。HyperMacも持参しているのですが、ひょっとしたら次はもう必要ないかもしれない、と思えるほどのバッテリ性能を早速誇示しているMacBook Air です。

でも、今回の旅行で印象づけられたのがiPadです。

成田からの国際線、シカゴからの乗り継ぎ便、ダウンタウンのフードコート、と、いろんな場所でフツーにiPadを使っている方々の様子を見ると、なんだか、iPad持ってくればよかった、という気持ちにさせられてしまいました。

いましがたのABCテレビのニュースは、New York TimesのNick Biltonのコメントとともに、サンクスギビングの贈り物のリストのトップにiPadがあがっていると伝えていました。ホリデーシーズンに向かって、iPadがプッシュされている感じが伝わります。

MacBook Airが作業のメインマシンであり続けることは間違いないのですが、最近になってiPadがあったら便利だなー、と思える日常でのシーンがいろいろとあって、MBAとiPadの二台持ちのシチュエーションを考えたりしています。

フィラデルフィアのストアにも早速行ってみましたが、人だかり。

店員さんのTシャツが赤いのは、フィラデルフィアだから? 他との比較ができない今の状況では、少し混乱しています(笑)。iPadの巨大モックもかわいい。

MBA 13"。HyperMacと一緒です。

フィラデルフィアのストア

お客さんたくさん

店員さんのTシャツも文字も赤でした