iPadでリテールストアはどうなる?

渋谷、

銀座、

と、先日の東京出張でも粛々と新宿と渋谷のストア巡礼をこなして参りましたzackyです。

さて、いよいよ発売が間近に迫ってきましたiPadです。Business WeekのOm MalikさんはiPadの登場を興奮気味に待ち構えているにもかかわらず予約をしなかったようで、同僚も「なぜだ?」と訝ったようですが、その理由は、アップルのリテールストアでの購入者としての経験を記事にしたいからだ、とIPad Could Redefine Apple’s Storesというタイトルの記事でマリックさんは言っています。

マリックさんによると、アメリカのリテールストアを訪れる人は多くの場合「バイナリー」な経験をする、つまり一方の側にMac、もう一方にiPhoneとiPadが並べられていて、このふたつの「コンピュータとエンターテインメントデバイス」の大分類が、リテールストアのいい雰囲気を作り出してきた、というのです。

なるほど、ストアによって製品の配置はそれぞれなので一概には言えないと思いますが、確かにMacとiPhone/iPodの区分についてはどのストアでもわりとはっきりしているのは確かだと思いますので、iPadがそれぞれのストアのどこに鎮座することになるのかは見ものかもしれません。

あれ?ということは、まだ大して行っていませんが、これまで行ったストアも訪問し直さないといけないの? って、ストアのある街に行けば、何度も訪れたくなるのが悲しい性です(笑)。

こうしたリテールストアがあるのは、消費者にとってみればやはりとても心強いものです。なにかあったときに相談できる、という安心感がありますし、クルーの皆さんもみな親切に対応してくれます。自社の製品に誇りを持ち、どんな質問にも答える(とは限らないかもしれませんが、そういう努力をしていることは間違いないと思います)準備ができている。

銀座のストアに行った時も、どのストアに行ってもほとんど置いていなかった27インチiMacのCore i7があって、 物欲しそうにいじっているとクルーのお兄さんが「何かお探しですか」と声をかけてきてくれました。「これってcore i7ですよね?」と尋ねると「そうなんです、最近入ってきたんですよ」と返してくれて、それから少しだけ話をしました。

そばではiPadのことをクルーにいろいろと尋ねているお爺ちゃんがいて、なんだか微笑ましく思えました。

こういう気持ちいのいい消費者体験をもたらしてくれるアップルのリテールストアの「iPad以降」、どんな風になるか楽しみです。

アップルって、カッコいいですね。

iPadがアップルの新たなブランディグのチャンスだ、という記事を読んで、アップルのブランドイメージについて少し考えてみました。

アップルがブランドイメージづくりに長けている企業であることはアップルファンならずとも周知の事実であろうと思います。brandchannel.comによる2009年の調査では「最も革新的で魅惑的な製品のパッケージングのプロデュース」、「最もうまく危機から立ち直った企業」、「最も意欲をかきたてるブランド」の3項目でアップルのイメージはトップでした。2008年には10項目のうちの6つでトップで、他の4項目については3つがネガティブなもの、1つが環境への配慮に関するものなので、brandchannelのbrandijunkie awardの調査に基づくならば、2008年はアップルが良いブランドイメージを実質的に独占した年だと言えます。2008年は MacBook Air が登場した年ですね。この調査は3月末頃に発表されていますので、例年通りだと今年ももうすぐ発表されることでしょう。

私なりに、そのイメージの良さの理由について考えてみたところ、とりあえずふたつ思い当たりました。

① アートな文脈で使われている

② どんな環境にもなじむ

まずは①。

例を挙げればきりがないので直近の経験から思ったこと。

先日のアメリカでのアップル体験についてはこの記事を皮切りにある程度レポートしましたが、実は行き帰りの飛行機内で偶然体験がいくつかあって、そのうちのふたつがアップルに関するものでした。

ひとつは、往路便の機内で読むために持ち込んだウィリアム・ギブスンの Pattern Recognition のストーリーのなかでiBookやG4 Cubeが重要な小道具として使われていたこと。ギブスンはこの作品以前はいわゆるサイバーパンクと呼ばれるSFの作風で書いていたのですが、この作品ではじめて同時代的な設定を取り入れました。そのギブスンの初めての同時代描写においてMacたちが道具として用いられたわけです。G4 Cube、懐かしいですね。

もうひとつは復路便で音楽ビデオを見ていたのですが、そのなかにサカナクションの「アルクアラウンド」があり、その凝った作りに感心していたところ、やはりMacBook Proが登場。40歳台前半のオジサンゴコロもくすぐる音楽に加えてMac好き宣言したての私のマインドにビシッと来ました。

そもそもこの旅は、私がアップルファンを自称して初めての旅で、アップルな事象については極めて敏感になっていました。私がアップルに開眼していなければギブスンの小道具としてのMacもなんとなく素通りしていたかもしれません。

時代の先端を行くアートな人たちはMacを使う。Macを使う理由があるからです。実質的に。

次、②。

Macって、どんな環境にもマッチする。たぶん、Mac自体がモノとして完結しているから、周りの環境との整合性に関与しないんじゃないかな。

オフィス環境にも、日常の風景にも、都会にも田舎にも、どこにあっても違和感がない。

ふだんオフィスの机の上に置かれているMacは、それはそれでやはり意欲を高めてくれたり和ませてくれたりする外観と質感を漂わせているわけですが、家の自室でくつろいだ気持ちでMacに向かっている時にも、ちょうど心地よい、ダレることもなく疲れることもないペースでインスパイアし続けてくれる。

ニューヨークのストアを訪れたとき、5番街やブロードウェイの超近代的な外観の建物や、SOHOや西14番通りの再利用した石とレンガ造りの古めかしい建物のどちらにもフィットして、Macという「オブジェクト」は常にすでにそこにあった、という雰囲気さえ感じさせる、そんな存在感があるなと思いました。

ブロードウェイのストア

ソーホーのストアの窓の外

もっと言うなら、私は最近故郷の奈良の片田舎に引越して来ましたが、古の大和人が愛でたのと同じ風景が広がるこの環境にさえ、Macはマッチする。ただ田んぼが広がってるだけだったりしますが(笑)。

そういうわけで、近々ブログタイトル変更します。その名も

『田園Mac』(!)

乞うご期待(笑)。

アップルストア巡礼の旅・マンハッタン編 + Nook

今回のアメリカの旅では、全体の時間の80%は本業に専念する必要があり、残りの20%をアップルのために捧げる、というのが、当初スケジューリングしていたときのイメージでしたが、やはりなかなか、うまくは行かないものです。結果として若干仕事に影響がでるほど、アップルにのめり込んでしまった感は否めません。

MacWorld Expoである程度時間が費やされることは当然予想していました。サンフランシスコは予定通り。

ところがニューヨークが鬼門でした。JFKに降り立ちホテルに着いたのが夜の8時。次の日から2日間は、本業に専念せねばなりません。とはいえ、せっかく来たんですから、アップルストアのひとつぐらい訪れておかないと、と思ったのがいけなかった。

翌朝、7時頃に目を覚まし、30分ほどで身支度、その後例によってスタバでトールアメリカーノと(「アップル」ブランマフィンがなかったので)トーストベーグルとを注文し、その日の予定を考えます。午後からリサーチしておかないと次の日の仕事に間に合わないのは確実。だから午前中でアップル関連の活動は終えないといけない。それに、サンフランシスコでちょっと無理した疲れも出てきてるし、できればゆっくりしたい。

うーん、ニューヨークも5年ぶりだし、ホテルからゆっくりSOHOのアップルストアまで散歩して、それでよしとしよう、と決めました。気温は0度、寒かったですが、久々にマンハッタンを歩く自分の姿をスティングの “Englishman in New York” に無理やりカブらせながら(笑)タイムズスクエア近くのホテルからゆっくりと南下しソーホーに向かいます。途中マディソンスクエアガーデンの向かいのホテルにカナダのコーヒーショップ Tim Hortonsを見つけ、カナダ滞在が長かった私としては懐かしくなって、さっきスタバでコーヒー飲んだばっかりなのにカイロ代わりにしようという口実をつけてまたコーヒーを購入。

途中ニューヨーク大学のキャンパス内を抜け、ソーホーに到着したのはまだ9時台だったと思います。どうせ開いてないだろうし、外から写真にだけ収めておこう、と店に近づくと、あれ? お客さん入っていってる。

そもそも開店時間が早いのか、それとも私が感じていたより時間が経っていただけなのか、そのときは確認する余裕もなく、ともかく店内へ。

じつはソーホーのアップルストアは、私自身のアップルストアの原体験の場所でもあり、家電製品を販売する場所としての私のなかの既成概念が完全に打ち砕かれた場所でもありました。そのときの強烈なイメージが、再びここを訪れることで電流のように体中を駆け巡り、気がついたときには店内の写真をビシバシ撮っていました。

うん。朝早くからストアが開いていたのがいけなかったんです。

気がついたときにはiPhoneでマンハッタンの残りの3つのアップルストアの場所を確認し、経路を入念にチェックしていました。

そう、午前中に残りの3つのストアを巡ることに予定変更してしまったんです。

ソーホーのアップルストアを出るやいなや、地下鉄の駅に向かい1日乗り放題パスを購入、あとはひたすらアップルストアをめざします。

西14番通りのストアが次に目指す場所。地下鉄を降りて西に向かうとありました。

ソーホーと同じく建物再利用型。ミートパッキングディストリクト内ですね。

やっぱり、一旦ストアに入ると、居心地がよすぎて30分ぐらい居着いてしまいます。

でも時間がないので次!

ブロードウェイ、アッパーウェストサイドのストア。前のふたつとはうって変わって壁面グラッシー。

こちらも繁盛しております。

地下に・・・

ジニアス・バー。

この時点で、お昼ごろだったのかな。結局時間がかかってしまって、午前中にはアップルな活動は終えるつもりが、確実に押してしまうことになりました。

残るは5番街。圧巻でした。

地上にポツンと突き出た透明な箱。なにやら中には行列が。

この日は日曜、翌日はプジレデンツ・デーで祝日の連休中ということもあって、5番街は人で溢れかえっていました。通りの人はみんな(嘘です、でもキャパはすでに完全にオーバーしている感じでした)吸い込まれるようにストアに向かっていきます。箱に入ると地下におりますが、この様子。

MacWorldか?

階段、大丈夫か、と(笑)。

このお兄さんに

いつもこれくらいお客さん来るの?って聞いたら、「まあねー」と言ってました。

恐るべし5番街。のアップルストア。

この時点ですでに1時。それに、充実感は120%だったものの、やはり疲れが。歳だなあ(笑)。

いや、でも巡ってヨカッタ。こういうのってやっぱりキッカケですものね。でも、いち時に巡るなんてことはたぶんもうしないと思います(笑)。

MacWorld Expo訪問はもちろん実り多きものでしたが、マンハッタンのアップルストア巡礼は、それに劣らない、というか別の意味でより重要な体験でした。別の意味、というのは、これ以降、アップルストアが存在する旅先でのストア巡礼が必須になってしまうという、人生の新たなタスクが課せられた(笑)という意味で。

おかげで次の日の仕事に大きく影響が出たことは言うまでもありません・・・

というのも嘘です(笑)。結果として仕事は大成功でしたので、ご心配なく。巡礼のご利益でしょう。それに何とこの仕事においてもアップルなネタが浮上。それはまた次回以降に。

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その後ですね、一度ホテルに戻ってちょっと休憩しよう、バスタブ無しの部屋に入れられたから変えてもらわないといけないし、と思って、地下鉄に乗るのも中途半端な距離だったので歩いて帰る途中、Barnes & Nobleが。

そうだ、Nook!

急に思い出して、生Nookを弄るために店内へ。

ふーん。Kindleより若干レスポンスはいいようだし、確かに下部のタッチパネルは、便利っちゃあ便利です。Kindleよりは少し重いですが、質感はなかなかのものでした。もちろん、Kindle所有者+iPad待ちのzackyとしましては購入リストに上がることはないですが、触れたことは良い経験でした。(おかげで仕事の準備がさらに遅れてしまったことは言うまでもありません)