アップルって、カッコいいですね。

iPadがアップルの新たなブランディグのチャンスだ、という記事を読んで、アップルのブランドイメージについて少し考えてみました。

アップルがブランドイメージづくりに長けている企業であることはアップルファンならずとも周知の事実であろうと思います。brandchannel.comによる2009年の調査では「最も革新的で魅惑的な製品のパッケージングのプロデュース」、「最もうまく危機から立ち直った企業」、「最も意欲をかきたてるブランド」の3項目でアップルのイメージはトップでした。2008年には10項目のうちの6つでトップで、他の4項目については3つがネガティブなもの、1つが環境への配慮に関するものなので、brandchannelのbrandijunkie awardの調査に基づくならば、2008年はアップルが良いブランドイメージを実質的に独占した年だと言えます。2008年は MacBook Air が登場した年ですね。この調査は3月末頃に発表されていますので、例年通りだと今年ももうすぐ発表されることでしょう。

私なりに、そのイメージの良さの理由について考えてみたところ、とりあえずふたつ思い当たりました。

① アートな文脈で使われている

② どんな環境にもなじむ

まずは①。

例を挙げればきりがないので直近の経験から思ったこと。

先日のアメリカでのアップル体験についてはこの記事を皮切りにある程度レポートしましたが、実は行き帰りの飛行機内で偶然体験がいくつかあって、そのうちのふたつがアップルに関するものでした。

ひとつは、往路便の機内で読むために持ち込んだウィリアム・ギブスンの Pattern Recognition のストーリーのなかでiBookやG4 Cubeが重要な小道具として使われていたこと。ギブスンはこの作品以前はいわゆるサイバーパンクと呼ばれるSFの作風で書いていたのですが、この作品ではじめて同時代的な設定を取り入れました。そのギブスンの初めての同時代描写においてMacたちが道具として用いられたわけです。G4 Cube、懐かしいですね。

もうひとつは復路便で音楽ビデオを見ていたのですが、そのなかにサカナクションの「アルクアラウンド」があり、その凝った作りに感心していたところ、やはりMacBook Proが登場。40歳台前半のオジサンゴコロもくすぐる音楽に加えてMac好き宣言したての私のマインドにビシッと来ました。

そもそもこの旅は、私がアップルファンを自称して初めての旅で、アップルな事象については極めて敏感になっていました。私がアップルに開眼していなければギブスンの小道具としてのMacもなんとなく素通りしていたかもしれません。

時代の先端を行くアートな人たちはMacを使う。Macを使う理由があるからです。実質的に。

次、②。

Macって、どんな環境にもマッチする。たぶん、Mac自体がモノとして完結しているから、周りの環境との整合性に関与しないんじゃないかな。

オフィス環境にも、日常の風景にも、都会にも田舎にも、どこにあっても違和感がない。

ふだんオフィスの机の上に置かれているMacは、それはそれでやはり意欲を高めてくれたり和ませてくれたりする外観と質感を漂わせているわけですが、家の自室でくつろいだ気持ちでMacに向かっている時にも、ちょうど心地よい、ダレることもなく疲れることもないペースでインスパイアし続けてくれる。

ニューヨークのストアを訪れたとき、5番街やブロードウェイの超近代的な外観の建物や、SOHOや西14番通りの再利用した石とレンガ造りの古めかしい建物のどちらにもフィットして、Macという「オブジェクト」は常にすでにそこにあった、という雰囲気さえ感じさせる、そんな存在感があるなと思いました。

ブロードウェイのストア

ソーホーのストアの窓の外

もっと言うなら、私は最近故郷の奈良の片田舎に引越して来ましたが、古の大和人が愛でたのと同じ風景が広がるこの環境にさえ、Macはマッチする。ただ田んぼが広がってるだけだったりしますが(笑)。

そういうわけで、近々ブログタイトル変更します。その名も

『田園Mac』(!)

乞うご期待(笑)。

ブルックリンの Mac な音楽

若い頃は音楽を生業にしたかったzackyです。

前回までの記事を読んでいただいている方には、今回私がアメリカでアップル漬けになっていたかのような印象を与えてしまっているかと思います。その通りです(笑)。ただ、前回も書いたのですが、あくまでアップル20%、本業80%ぐらいのイメージは維持するようにしていました。それに、以前の記事でiPadについてジョブズが「リベラルアーツ」というアイデアを持ち出したことにより、私の仕事と偶然にもリンクされることになり、今回のMacWorld Expo+アップルストア探訪は仕事と無関係ではなくなった、という経緯もあります。

まあ、それはそれとして、実は私、教育関係の仕事をしているのですが、しばしば調査で北米を訪れています。今回の訪米もその一環だったんですが、今回の一番の目的は、ブルックリンに住むあるミュージシャンに会うことで、それがOne Ring Zero というバンドの主要メンバーのひとり Michael Hearst さんです。

左がマイケル、右が相方のJoshua Campさんです。他にも不定メンバーが多数いるのですが、彼らふたりが中心となって活動しています。

彼らのことを知ったのは、私がカナダのトロントに長期滞在していたときのことです。当時トロントのハーバーフロントエリアに住んでいて、アパートのちょうど前が催し物会場になっていました。そこに彼らが演奏しにやってきたのですが、カナダで最も有名であろう作家マーガレット・アトウッドがステージに上がっているではありませんか。アトウッドが彼らと一緒に演奏しているのがテルミン(笑)。そう、あのテルミンです。カナダのCBCがこの時の様子をニュースにしていますのでご参考に。

アコーディオンと、クラリネットのような音を出す妙な楽器(のちにこれがクラヴィオラというすでに生産されいていない楽器だと知りますが)のサウンドが非常に印象的だったのと、作家がステージに一緒に上がるっていうのは、どういうことなんだ? と疑問に思った事を思い出します。

その後、彼らが As Smart As We Areというタイトルのアルバムで、Paul Auster、Joanathan Lethem、Dave Eggersなど、日本でもよく知られている作家とコラボレートしていることを知りました。音楽は最初、正直かなり未知な感じで、どうにも印象をつかみにくかったのですが、聞いているうちに、軽妙でユーモアが豊富なトーンにのめり込んで行きました。

このアルバムはかなり注目を集め、ABCのニュースなど、各メディアで取り上げられ、彼らを一躍有名にしました。その後もバンドやソロで精力的に活動を続けています。

そうこうしているうちに、実際に本人に会って話をしてみたいと思いいろいろと画策をし、ようやく今回会えることになって、マイケルに会ってきた、というわけです。

ブルックリンのCOLSONというコーヒーショップで待ち合わせをしたんですが、会うなり友人になれそうな人柄を滲ませながら笑顔で握手してくれて、いろいろと話を聞きました。このコーヒーショップの隣に彼らが活動の基盤とするBarbèsというお店があります。そのあと彼のアパートや、私が関心のあったブルックリンの他の場所をいろいろと案内してくれました。

で、このことがなければブログでこの記事を書くこともなかったかもしれませんが、彼が曲作りに使っていたのがMacBook Proで、それを見た途端私が「ブログで書いていいかい?」と聞いたら「もちろん!」と言ってくれたので書いています(笑)。

彼らの音楽は、サウンドそのものが非常にすばらしく、加えて彼ら自身によるものも含めて、歌詞に見るべきところも多いという多層的なものです。興味がおありでしたらiTunesやYouTubeで聴けますので、是非お試しになってみてください。あくまで私的な印象ですが Pizzicato Five なんかが好きな方は、結構共感するところもあるかもしれません。オススメです。新曲のVenusはポップな感じで、すごくいいです(ちなみにShocking Blueの曲とは無関係です)。今回のアルバム(今年出る予定だそうです)はプログレのイメージを少ーし意識している、とのこと。その文脈だとマイケルはELO、ジョシュアはELPがどちらかというと好みだそうで、Venusを聞くとナルホド、と妙に納得。

マイケルのMac。

彼がはじめて自作したというテルミンも見せてくれました。

マイケルのウェブサイトにある人形が棚の上に。

猫のPauli。マイケルはときどき “Neko” とも呼ぶそうです。

4時間ほどにわたっていろいろと話しをしてくれて、さらに、夜、バスケットボールしてから、ジョシュアのソロライブを観ながらビールを飲もう、という話になり、いいねー、と笑顔で別れ一旦ホテルに帰ったのですが、ここでこれまでのツケが・・・。

限界でした。体が動かない・・・。おまけに明日の朝は5時起きで空港、帰り支度が何もできていない。タイトすぎるスケジュールを組んだことを悔やみました。

今年もう一回戻ってきて、ジョシュアに会うこと、ライブをきちんと見に来ることを約束しつつ、「行けねえ」と泣く泣く告げることになりました。

Michael, I’ll be over there during the rest of the year.  See you then!

アップルストア巡礼の旅・マンハッタン編 + Nook

今回のアメリカの旅では、全体の時間の80%は本業に専念する必要があり、残りの20%をアップルのために捧げる、というのが、当初スケジューリングしていたときのイメージでしたが、やはりなかなか、うまくは行かないものです。結果として若干仕事に影響がでるほど、アップルにのめり込んでしまった感は否めません。

MacWorld Expoである程度時間が費やされることは当然予想していました。サンフランシスコは予定通り。

ところがニューヨークが鬼門でした。JFKに降り立ちホテルに着いたのが夜の8時。次の日から2日間は、本業に専念せねばなりません。とはいえ、せっかく来たんですから、アップルストアのひとつぐらい訪れておかないと、と思ったのがいけなかった。

翌朝、7時頃に目を覚まし、30分ほどで身支度、その後例によってスタバでトールアメリカーノと(「アップル」ブランマフィンがなかったので)トーストベーグルとを注文し、その日の予定を考えます。午後からリサーチしておかないと次の日の仕事に間に合わないのは確実。だから午前中でアップル関連の活動は終えないといけない。それに、サンフランシスコでちょっと無理した疲れも出てきてるし、できればゆっくりしたい。

うーん、ニューヨークも5年ぶりだし、ホテルからゆっくりSOHOのアップルストアまで散歩して、それでよしとしよう、と決めました。気温は0度、寒かったですが、久々にマンハッタンを歩く自分の姿をスティングの “Englishman in New York” に無理やりカブらせながら(笑)タイムズスクエア近くのホテルからゆっくりと南下しソーホーに向かいます。途中マディソンスクエアガーデンの向かいのホテルにカナダのコーヒーショップ Tim Hortonsを見つけ、カナダ滞在が長かった私としては懐かしくなって、さっきスタバでコーヒー飲んだばっかりなのにカイロ代わりにしようという口実をつけてまたコーヒーを購入。

途中ニューヨーク大学のキャンパス内を抜け、ソーホーに到着したのはまだ9時台だったと思います。どうせ開いてないだろうし、外から写真にだけ収めておこう、と店に近づくと、あれ? お客さん入っていってる。

そもそも開店時間が早いのか、それとも私が感じていたより時間が経っていただけなのか、そのときは確認する余裕もなく、ともかく店内へ。

じつはソーホーのアップルストアは、私自身のアップルストアの原体験の場所でもあり、家電製品を販売する場所としての私のなかの既成概念が完全に打ち砕かれた場所でもありました。そのときの強烈なイメージが、再びここを訪れることで電流のように体中を駆け巡り、気がついたときには店内の写真をビシバシ撮っていました。

うん。朝早くからストアが開いていたのがいけなかったんです。

気がついたときにはiPhoneでマンハッタンの残りの3つのアップルストアの場所を確認し、経路を入念にチェックしていました。

そう、午前中に残りの3つのストアを巡ることに予定変更してしまったんです。

ソーホーのアップルストアを出るやいなや、地下鉄の駅に向かい1日乗り放題パスを購入、あとはひたすらアップルストアをめざします。

西14番通りのストアが次に目指す場所。地下鉄を降りて西に向かうとありました。

ソーホーと同じく建物再利用型。ミートパッキングディストリクト内ですね。

やっぱり、一旦ストアに入ると、居心地がよすぎて30分ぐらい居着いてしまいます。

でも時間がないので次!

ブロードウェイ、アッパーウェストサイドのストア。前のふたつとはうって変わって壁面グラッシー。

こちらも繁盛しております。

地下に・・・

ジニアス・バー。

この時点で、お昼ごろだったのかな。結局時間がかかってしまって、午前中にはアップルな活動は終えるつもりが、確実に押してしまうことになりました。

残るは5番街。圧巻でした。

地上にポツンと突き出た透明な箱。なにやら中には行列が。

この日は日曜、翌日はプジレデンツ・デーで祝日の連休中ということもあって、5番街は人で溢れかえっていました。通りの人はみんな(嘘です、でもキャパはすでに完全にオーバーしている感じでした)吸い込まれるようにストアに向かっていきます。箱に入ると地下におりますが、この様子。

MacWorldか?

階段、大丈夫か、と(笑)。

このお兄さんに

いつもこれくらいお客さん来るの?って聞いたら、「まあねー」と言ってました。

恐るべし5番街。のアップルストア。

この時点ですでに1時。それに、充実感は120%だったものの、やはり疲れが。歳だなあ(笑)。

いや、でも巡ってヨカッタ。こういうのってやっぱりキッカケですものね。でも、いち時に巡るなんてことはたぶんもうしないと思います(笑)。

MacWorld Expo訪問はもちろん実り多きものでしたが、マンハッタンのアップルストア巡礼は、それに劣らない、というか別の意味でより重要な体験でした。別の意味、というのは、これ以降、アップルストアが存在する旅先でのストア巡礼が必須になってしまうという、人生の新たなタスクが課せられた(笑)という意味で。

おかげで次の日の仕事に大きく影響が出たことは言うまでもありません・・・

というのも嘘です(笑)。結果として仕事は大成功でしたので、ご心配なく。巡礼のご利益でしょう。それに何とこの仕事においてもアップルなネタが浮上。それはまた次回以降に。

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その後ですね、一度ホテルに戻ってちょっと休憩しよう、バスタブ無しの部屋に入れられたから変えてもらわないといけないし、と思って、地下鉄に乗るのも中途半端な距離だったので歩いて帰る途中、Barnes & Nobleが。

そうだ、Nook!

急に思い出して、生Nookを弄るために店内へ。

ふーん。Kindleより若干レスポンスはいいようだし、確かに下部のタッチパネルは、便利っちゃあ便利です。Kindleよりは少し重いですが、質感はなかなかのものでした。もちろん、Kindle所有者+iPad待ちのzackyとしましては購入リストに上がることはないですが、触れたことは良い経験でした。(おかげで仕事の準備がさらに遅れてしまったことは言うまでもありません)